ナオミ・ワッツが、ビル・マーレイとの共演に“おじけづいた”理由とは?

2015年8月27日 15:30


入念な役作りを行ったナオミ・ワッツ
入念な役作りを行ったナオミ・ワッツ

[映画.com ニュース] ゴールデングローブ賞の作品賞&主演男優賞にノミネートされた「ヴィンセントが教えてくれたこと」に出演したナオミ・ワッツのインタビュー映像が、このほど公開された。

映画は、ビル・マーレイ演じるギャンブル好きで飲んだくれの偏屈オヤジと、その隣家に引っ越してきたいじめられっ子の小学生オリバー(ジェイデン・リーベラー)の交流を描いたハートウォーミングコメディ。

ヴィンセントと腐れ縁の仲である、妊娠中の娼婦ダカに扮したワッツは、図太く生きる女性をたくましく演じて魅力を放っているが、その役作りには、数多くの女性へのリサーチが役立ったという。「いろんな女性たちの声に耳を傾けた。彼女たちは、自分の理想の人生を持っていて、逃げ道を探しているの」と、「問題を抱えながら何とか生きている役」と評するダカへのアプローチを明かしつつ、「役作りは楽しかった」と笑顔を見せる。

ワッツとマーレイのユーモラスなかけ合いが本作の魅力のひとつだが、百戦錬磨のワッツをもってしても「ビルはコメディの天才だから、おじけづいていた」そうで、「ビルは脚本に書いていないことも、即興でやってのけるから、事前にキャラクターをしっかりと身につけたわ」と、入念に準備した上で撮影に挑んだと明かす。「ビルに助けを求めたこともあったわ。どうすればもっとうまくできるの、アイデアをちょうだい、助けてってね。彼は応えてくれた。とても親切なのよ」と個性派俳優との共演を楽しげに振り返った。

肝心のストーリーに関しては、「笑えて感動できるけれど、センチメンタル過ぎない」点が気に入っているのだという。さらに、「美しい物語だと思ったわ。ヴィンセントを中心としてさまざまな人々を描いているの。それぞれが問題を抱えていて、衝突し、影響し合い、そしてお互いを理解する。いら立つこともあるけれど許し合い、少しずつ譲り合う。その中心にヴィンセントがいる」とした上で、「純粋無垢(むく)な少年が、彼の本質を見抜くの。そしてヴィンセントをありのまま受け入れるだけでなく、自分を1番いい視点から見つめ直すことを教えるのよ」と本作に込められたテーマに感銘を受けたと語った。

ヴィンセントが教えてくれたこと」は、新鋭セオドア・メルフィ監督がメガホンをとった。9月4日から全国公開。

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