役所広司が平和への願いを説いた「日本のいちばん長い日」興収20億突破見込むスタート!
2015年8月8日 14:21
[映画.com ニュース] 原田眞人監督の最新作「日本のいちばん長い日」が8月8日、全国210スクリーンで公開され、興行収入20億円突破を見込む大ヒットスタートを切っていることがわかった。
主人公の阿南惟幾陸相に扮した役所広司はこの日、共演の本木雅弘、松坂桃李、神野三鈴、原田監督とともに、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われた初日舞台挨拶に登壇。満席の場内に深々と頭を下げ、「全国で素晴らしいスタートを切ったようです」と安堵の表情を浮かべた。
昭和史研究の第一人者として知られる半藤一利氏のノンフィクション小説を映画化した今作は、15日から45スクリーン、22日から8スクリーン増え、合計263スクリーンでの興行展開を予定している。今年の夏休み興行は大作ぞろいで、5日に全世界で歴史的なヒットを飾っている「ジュラシック・ワールド」、7日に「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」が封切られたばかり。今作の配給を手がける松竹によれば、劇場には高齢層のみならず20代を中心とした若年層も足を運んでおり、息の長い興行が期待できるという。
映画は、終戦間際の1945年、昭和天皇(本木)の聖断を受け、鈴木貫太郎首相(山崎努)や阿南陸相(役所)といった面々が終戦に向け奔走する一方で、徹底抗戦を唱える一部の陸軍将校らがクーデターを企てるなど、時代の重大な局面をサスペンスタッチで描いている。
舞台挨拶では、阿南陸相の実子・阿南惟正さんが今作にあてて執筆した手紙が読み上げられたほか、鈴木首相の孫にあたる鈴木道子さんが登壇。首相を拝命して帰宅した際のことを、「『(連合軍に降伏したイタリアのピエトロ・)バドリオになるぞ』と、自ら買って出るようなことを言っていた。最初からそのつもりだったんでしょうね」と振り返った。役所は、「日本は戦後70年間、戦争なく幸せに暮してきた。鈴木貫太郎さんの言葉にあるように、“永遠の平和”が100年、200年続くように願いたい」と熱く説いていた。