「インサイド・ヘッド」監督、竹内結子&大竹しのぶの美しい演技に感謝
2015年6月25日 20:20
[映画.com ニュース] 米ピクサーの最新作「インサイド・ヘッド」の来日会見が6月25日、都内で行われ、ピート・ドクター監督とロニー・デル・カルメン共同監督が出席したほか、特別ゲストとして日本語吹き替え版声優を担当した竹内結子と大竹しのぶが駆けつけた。
「インサイド・ヘッド」は、11歳の少女ライリーの頭の中を舞台にした冒険ファンタジー。ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、カナシミという5つの感情を主人公に、ライリーの引っ越しによって引き起こされる大冒険を描く。
「カールじいさんの空飛ぶ家」(2009)でアカデミー賞長編アニメーション賞を受賞したドクター監督は、「自分の娘が大きくなっていくのを見て、変化とは何だろうと思った」と製作のきっかけを語る。しかし、感情を主人公にするのは困難が付きまとったようで、「たとえば『カーズ』なら車をベースにするんだけど、感情にはそれがなく、キャラクター作りは大変だった。だからこそ、やっと出来上がった作品を皆さんに届けられてうれしい」と晴れ晴れとした表情で語った。
デル・カルメン共同監督は、観客が本作をどう受け取るかが1つの挑戦だったと言い「感情というのは、人前ではなかなかあらわにできないもの。だがそれはカラフルでエモーショナルなのだ、ということを見せたかった。感情は普遍的で、誰もが共感できる。自分の側面と重ね合わせて見ることのできる映画だ」と語った。
「製作中に行き詰まり、仕事を辞めて引っ越そうと思った」と当時の苦労を告白したドクター監督。「でもそのとき、友人たちと離れるのが悲しいと気づいた。彼らとは、喜びも怒りも一緒に経験していたんだ。その後、ストーリーをいちから作り直したよ」と、当初の「ヨロコビ」と「ビビリ」のペアから、「ヨロコビ」と「カナシミ」のペアに主人公を変更した経緯を明かした。また、両監督は来日中に宮崎駿監督と対面したことを告げ、「ライリーと両親の関係に感銘を受けたと言ってくれたんだ」と大喜びで報告。「アニメ作りについて根掘り葉掘り聞いてしまった」と、憧れの先輩とのひと時を大いに楽しんだ様子だった。
竹内と大竹は、お互いの役について「(ヨロコビを演じた)結子ちゃんの演技に感動した」(大竹)、「大竹さんの演じたカナシミは優しさやいたわりを持ったキャラクター。見ているうちに、どんどん大竹さんが愛おしくなった」と相思相愛の様子を見せた。ドクター監督も、「ヨロコビはエネルギッシュすぎると嫌われてしまうし、逆に、カナシミは一番成熟しているキャラクター。2人の美しい演技に感謝します」と絶賛。女優2人から5つの感情をイメージした巨大団子を手渡され、両監督はご満悦だった。「インサイド・ヘッド」は7月18日から全国公開。
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