中谷美紀、仕事に生きたエリザベス1世に共感「多くのものを犠牲にしてきた」
2015年6月13日 09:05
16世紀のイギリスを舞台に、スコットランド女王メアリー・ステュアートと、イングランド女王エリザベス1世の数奇な運命を描く。1990年に宮本亜門演出で上演されて以後人気を博してきた名作で、今回はイギリスの若手マックス・ウェブスターが演出を手掛ける。中谷はメアリーと“エリザベスの侍女”を、神野はエリザベスと“メアリーの乳母”を演じるという、互いに1人2役の複雑な構成となっている。
国家と結婚したと言われるほど仕事に生きたエリザベス1世に共感を覚えたという中谷は、「仕事をしていると、選択を迫られる局面で我慢を強いられることもあると思います。私自身もそうやって生きてきた。多くのものを犠牲にしてきたかなとは思います」と、自らの女優人生と重ね合わせて語った。自身が演じる奔放なメアリー役については「メアリーを通じて感情を爆発させて、普段言えないことを口にするのは心地がいいです(笑)」と心から演技を楽しんでいるようだ。
また、中谷と神野は互いに「共演したかった」と言うように終始和やかムード。神野は「美紀ちゃんはやんちゃでジョークの好きな本当に面白い人。休憩時間は笑い続けていた」と頬をゆるませ、中谷は「神野さんの類まれなる演劇に対する情熱と経験と技術にたくさん学ばせて頂いた。大きな包容力がおありの方なので、安心して委ねています」と最敬礼だった。
会見後の公開フォトコールでは、約30分間のシーンが上演された。マイクを使って歌い狂い、激しくののしり合い、泣き叫ぶ熱演に加え、センセーショナルなキスシーンまで披露した2人。中谷は「できることなら逃げ出したい程緊張しております。それだけ素晴らしい作品に巡り合わせて頂いたという証。何とか明日、逃げずに舞台に立てるように頑張りたい」と意気込んでいた。
「メアリー・ステュアート」はパルコ劇場で6月13日~7月5日まで、その後は大阪、広島、名古屋、新潟、福岡と順次公演予定。