息をのむ美しさ! カンヌ最高賞受賞作「雪の轍」カッパドキアの冬景色写真公開
2015年6月7日 14:30

[映画.com ニュース] 第67回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞したトルコ人監督ヌリ・ビルゲ・ジェイランの「雪の轍(わだち)」から、映画の舞台となった世界遺産カッパドキアの美しい雪景色を切り取った場面写真を映画.comが入手した。
1985年から世界遺産に指定されたカッパドキアは、トルコの中央部アナトリア高原に広がる大奇岩地帯で、不思議な景観と奇岩の中に遺された膨大なキリスト教壁画や地下都市を有する、トルコ最大の観光地として知られる。その神秘的な風景は、映画のロケーションとしても絶好の場所で、「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」などのハリウッド大作も撮影された。
同地を舞台にした作品はいくつも存在するが、冬のカッパドキアを舞台にした映画は珍しく、「雪の轍」は冬のカッパドキアの洞窟ホテルが舞台。カッパドキアの雪化粧と洞窟の光と影のコントラストはまるで絵画のようで、息をのむ美しさだ。写真家でもあるジェイラン監督は、冬の光景を見て、映画の舞台にすることを決めたそう。
映画は文豪チェーホフの著作をモチーフとし、世界遺産カッパドキアのホテルのオーナーで元舞台俳優の主人公アイドゥンと若く美しい妻、そして妹との愛憎、さらに主人公への家賃を滞納する聖職者の一家との不和を描いた作品。標高1000~1200メートルに位置するカッパドキアは、冬季の夜はマイナス10度を切ることもある極寒の地域。その凍てつく寒さが、主人公をはじめとした登場人物の不穏な心情を表現している。冬のカッパドキアの美しさを3時間16分の映画でぜひ堪能してほしい。
「雪の轍」は6月27日から角川シネマ有楽町および新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
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