桐谷美玲が説く、普通であること
2015年4月16日 18:08

[映画.com ニュース] 「普通の22歳になりたい」と世界的人気グループのメンバーが脱退したのはつい先日のこと。日本でも約40年前、人気絶頂のまま解散したアイドルグループのひとりが叫んだ「普通の女の子に戻りたい」は流行語となった。何をもって“普通”なのかはともかく、芸能界に身を置きながら普通でいることが簡単ではないことは想像に難くない。それでも、桐谷美玲は普通であることを決して手放さない。いや、本人の言葉を借りるなら彼女は「意識しなくても普通」なのだという。(取材・文・写真/黒豆直樹)
そんな桐谷が、普通の人間として生きようとするバンパイアの女の子をキュートに演じた映画「恋する・ヴァンパイア」が、間もなく公開される。素性を隠して人間社会に溶け込んで生きるバンパイアのキイラと幼なじみで普通の人間である青年の恋模様をコミカルに描いている。
今作もしかり、近年では正統派の美しいヒロイン、かわいらしい女の子というだけではなく、異色の戦隊ヒーローを演じた「女子ーズ」、果敢に変顔やモノマネを披露している公開待機作「ヒロイン失格」など、そのイメージをあえて崩すかのような役柄にも挑戦している。
「別に自分でイメージを崩そうということは全く思っていなくて、むしろ『女子ーズ』や『ヒロイン失格』の方が、普段の素の私に近いんです(笑)。なので、すごくのびのびと楽しくやっています。いろんなキャラクターを演じさせてもらっていますけど、『ああしよう、こうしよう』と考えているという感じでもなく、自分とは全く違うこともできるのが楽しい、面白いというスタンスでやらせてもらえているのが大きいですね」。

先日、2年の休学を含め、7年をかけて大学を卒業したことを発表した。「最後は意地です」というブログのコメントが桐谷の一本気な性格を表している。同じブログにある「なにより普通の女の子としての時間が楽しかった」という言葉からも、テレビ画面やスクリーンの向こう側の世界に身を置きつつ、いや、そういう華やかな世界で仕事をしているからこそ、“普通”を失うまいとする本音とスタンスが透けて見える。女優だけでなく、モデル、キャスターとしても活躍を見せるが、それぞれの仕事への向き合い方について聞くと、「バランス」という言葉が口をついて出た。ただし、ここでも桐谷は意識的にバランスを取ろうとはしてはいない。
「女優もモデルもキャスターも全然違うことをするので、どれが一番とか、重きを置くというのがなくて、それぞれが違っていて、その中でできる範囲で一生懸命やっているからこそ、バランスが取れているのだと思います。欲張りですが(笑)、これからも、そういう感じでやっていきたいです」。
そして、それぞれの仕事は互いに影響を及ぼし合い、常に何かを吸収し、成長させていく。「キャスターとして取材させていただくと、世界で戦っている同世代もいれば、伝統を守ろうとする同世代の方もいるし、新たなことに挑戦しようとしている方たちもいる。自分とは違うジャンルにいる方とお話すると刺激を受けますね。演じる上でプラスに? 直接的に何がプラスになっているかと言われたら、分からないですけど、『演じる』ということに関しては、どんな経験もプラスになっていると思いますし、全てが実になっています」。
「恋する・ヴァンパイア」は、4月17日から全国で公開。
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