“生涯現役”仲代達矢、自身のドキュメンタリー公開に感慨「財産ができた」
2015年1月31日 15:51

[映画.com ニュース]俳優・仲代達矢が1月31日、ドキュメンタリー映画「仲代達矢『役者』を生きる」が封切られた東京・渋谷ユーロスペースで舞台挨拶を行った。
2013年9月、主宰する無名塾公演「ロミオとジュリエット」で初めて脇に回ったことをきっかけに、1977年から親交のある稲塚秀孝監督がその生きざまを映像に残そうと決意。「役者は作品の中に埋もれて役を演じるもので、楽屋裏まで見せることはない」という仲代を説得し、同年の不条理劇「授業」を公演するまでに密着した。
「役者の仲代です。昨年12月13日で82歳になりました」と挨拶すると、会場からは大きな拍手。「手を叩かれてもねえ」と苦笑いを浮かべたが、「老いぼれ役者がむざむざと現役でやっております。ちょっと恥ずかしい気もしますが、1人の俳優の生きざまというか、こういう役者がいたんだということを見てもらえれば」としみじみ語った。
「授業」は、1960年に「切腹」でカンヌ映画祭に参加した際に見て衝撃を受け、今なおロングラン中の「ザ・レッスン」の翻案で、「いつかやってみたいと思っていて、やっと実現した」という念願の企画。「生来、不器用なので若い頃からセリフの覚えが速くない。苦労を見せる必要はなくて、でき上がったものが勝負だけれど、知らないうちに撮っていたからしようがない。でも、客観的に見るとこうだったのかということが分かり、ひとつの財産ができた」と稲塚監督に感謝した。
「今の演劇は面白く見せようと思いすぎて、基本の精神を忘れている」と現在の演劇界に苦言も呈しつつ、「残念なことにやりたい芝居が30くらいある」とますますどん欲。既に3年後までの予定が立っており、「前と違う作品をやりたい悪い癖がある。年を食ってんのに、しんどいことをやろうしているのだから、多少マゾなんでしょうね」と自ちょう気味に話しながら意欲をのぞかせていた。
「仲代達矢『役者』を生きる」は、仲代の稽古場や自宅などでのセリフ覚えや稽古場での苦悩、40周年を迎えた無名塾での歴史などに迫る。
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