「ムーミン」初の長編アニメお披露目 既に続編計画も
2014年11月29日 16:20
[映画.com ニュース] 世界124カ国でテレビアニメが放映された人気キャラクターの初の長編映画化となる「劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス」が11月29日、東京・TOHOシネマズ六本木で開幕した「フィンランド映画祭2014」のオープニングとして上映された。
プロデューサーで共同監督のハンナ・へミラが来日し、上映後にティーチインを行った。今年が原作者のトーベ・ヤンソンの生誕100周年に当たり、めいのソフィアから直接、映画化の相談を受けたそうで、「欧米から大きな会社からもオファーは来たけれど、誰も原作やコミックをベースにした企画は1本もなかったそうなんです。そこでこちらが用意したストーリーを持って、昔からの友人で20年近くアニメに携わっている(共同監督の)グザビエ・ピカルドに頼んだんです」と経緯を語った。
数多くのエピソードの中から「南の海で楽しいバカンス」を選んだ理由については、「フィンランドや日本では、ムーミンはよく知られているけれど、フランスなどあまり知られていない国の人たちにも見てもらえるようにという観点で。ムーミンたちを文化や価値観の違う場所に置くことで、キャラクターがより際立つと思ったんです」と説明。ヤンソンの繊細なタッチを尊重するため製作はすべて手描きで行い、セル画は12万枚にも及んだという。
母国フィンランドでは観客動員15万人を見込める大ヒットとなり、既にスイス、イスラエル、香港などでの公開も決定。パート2の話も出ているそうで、へミラは「具体的なことはこれからだけれど、今回バラエティ豊かなストーリーのなかからの選択に苦心した。風刺の効いた鮮烈な面白い話がいっぱいあるので、私もワクワクしています」と期待をもたせた。
「劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス」は、地中海沿岸のリゾート地にやってきたムーミン一家が、ちょっとした手違いで高級ホテルに招かれ、マナーも分からないまま貴族のような生活にあこがれていく姿を描く。来年2月13日に全国で公開される。
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