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「P.S.アイラヴユー」原作者が映画化最新作と自身の経験を語る

2014年11月13日 17:40

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アハーン氏の経験がもとになった些細なやり取りが共感を呼ぶ
アハーン氏の経験がもとになった些細なやり取りが共感を呼ぶ
(C)2014 CONSTANTIN FILM PRODUKTION GMBH

[映画.com ニュース] 文壇デビュー作「P.S.アイラヴユー」が世界中でベストセラーを記録、映画化もされ売れっ子作家となったセシリア・アハーン氏。自身2作目の小説「愛は虹の向こうに」を映画化した「あと1センチの恋」について、アハーン氏が自身の経験を交えて語った。

幼なじみとして共に成長し、何でも話せる友達以上恋人未満の男女が、運命のいたずらに翻ろうされ、12年もの間すれ違い続けるもどかしい恋の行方を描く。

リアルな感情を作品に投影する作風が人気のアハーン氏らしく、「原作の『愛は虹の向こうに』は、靴箱に保管しておいた日記やメモから生まれたの」と明かした。時には印象に残ったメールも印刷して保管していたといい、「時々取り出しては読み返していたんだけど、ある時『ここに私の人生が詰まっている!』と気付いたの。きっと、特に今の若い人はそうじゃないかしら? それから主人公が交わす手紙やメールがメインとなる小説を書き始めたの」と、現代の日常を切り取ったような、若者たちに響くアイデアを思いついたようだ。

アハーン氏自身、「小学校の時は小さな紙に手紙を書いて、色々な友達と交換していたわ」と話すように、誰もが経験したことのある些細なやり取りが物語の中心になっている。「主人公の2人は小学校の時からメモを交換し合っていて、それが高校生ではメールになっていったの。この通信手段が鍵となって、2人は引き裂かれたり、時々再会したり。そういう2人の人間関係を丁寧に描きたかった。ラブストーリーだけれど、友情も描いているの。お互いを深く愛している2人が、いろいろな選択をしていく中ですれ違ってしまう。遠回りして、やっと自分たちの愛を掴む話を書いたつもりよ」

映画化にあたって「白雪姫と鏡の女王」のリリー・コリンズと、「ハンガー・ゲーム」シリーズのサム・クラフリンがキャスティングされたと知ったときのことを「体が震えたわ。完璧なキャスティングよ」と語るアハーン氏。「カメラが回っていない時でもからかい合っていたし、相性もぴったり!」と劇中の2人さながらの雰囲気を持つコリンズとクラフリンに大満足の様子だ。

最後には「素晴らしい映画になったわ。原作のテーマである、“友情と恋愛の境目”について、“人生の選択”についてがちゃんと描かれている。彼らは、チャンスをつかんだり逃したりするけど、恐れずに夢を追い続けるわ。友情、夢、恋。すべてが詰まった作品よ」と自信をのぞかせた。

あと1センチの恋」は12月13日から東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。

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