マシュー・マコノヒーが明かす「インターステラー」&C・ノーラン監督へ注ぐ果てなき敬意
2014年11月7日 09:00
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[映画.com ニュース] クリストファー・ノーラン監督の最新作「インターステラー」が11月7日(現地時間)、全米で封切られる(既に5日から北米249館の劇場で先行上映開始)。人類の未来をかけた壮絶なミッションに挑む宇宙飛行士と、地球に残してきた娘との絆を壮大なスケールで描く今作。映画.comは、米ロサンゼルスで“座長”を務めた主演のマシュー・マコノヒーの独占インタビューを敢行した。
「マシューです。よろしく!」と握手を求めてきたマコノヒーは、楽屋のソファに座り、リラックスした面持ちで寛いでいた。「ダラス・バイヤーズクラブ」での熱演により、第86回アカデミー賞で主演男優賞に輝いたマコノヒーにとって、ノーラン監督とは初タッグ。その印象について、「彼がとても頭がいいということは知っていたけど、もっと威圧的な科学的完全主義者だろうと思っていたんだ。ところが、完全主義者じゃなかった」と明かす。
その真意について掘り下げていくと、「クリスは常に更なる高みを目指しているんだ。目指すべきところに到達してしまうと、それに満足するのではなく、さらにその先へ行こうとする。いつだって自分自身を超えようとするから、少し荒削りになるところもあるんだろうね」と説明する。そして、いかにオリジナルであるかにこだわっている事に対して敬意を表する。
「クリスはオリジナルなものだけを追いかけているんだ。たとえスタンリー・キューブリックの描写でお気に入りのものがあったとして、それを繰り返すことは絶対にない。常にオリジナルでなければいけないんだ。でも興味深いのは、彼は完全に自分の直感で仕事をしているということだね。それに凝りすぎたりもしないから、時間を無駄に使うようなことがない。デビッド・フィンチャーみたいに60テイクも撮影することもなく、強烈な速さで撮っていったから、予想外だったしワクワクさせられたね」。
マコノヒーがインタビュー中に口にした言葉のなかで、「状況がクリスを管理するのではなくて、クリスが状況を管理するんだ」というものが印象に残っている。クランクインして間もない頃、ノーラン監督は「僕はとりつかれているんだ。これが僕の作れる最後の映画だというふうに感じるんだ」とマコノヒーに語ったという。
「そのことがクリスを興奮させるんだろうね。撮影中に、砂嵐が起こって、その後に土砂降りになったんだ。撮影するには理想的な状況ではなかったんだけど、クリスは『ノー。この方がもっとオリジナルだ。土砂降りで砂嵐……そんなの見たことがない。休まず、これで撮り続けよう』と言ったんだ。この日はすごく大事なアクションシークエンスに取り掛かる日だったから、僕らはただ見ているだけでそれほど仕事をしなくていい日だと思っていたんだよ。そのシーンに丸2日かかる予定だったしね。でもクリスは、1日目のランチ前にはそのシークエンスを撮り終えてしまって、『次へいくぞ!』ってテンションだったんだ。ゆっくりしていられる人なんて誰もいなかったよ(笑)」。
一時期の低迷期を完全に脱し、今やあらゆる企画とオファーがマコノヒーのもとに結集するようになったが、作品選びで重要視しているのは「キャラクターとストーリー、そして監督。この3つだよ。映画を見た後に『あの役はマシューしか演じられなかった』と思ってもらえるような役をやりたいんだ」と胸中を吐露する。さらに、マコノヒーのモチベーションとなっているものは何なのか、問いかけてみた。
「そうだね、当然のこととして日常生活と仕事というものがあるなかで、『今から仕事に行くんだ』とか『今から日常に戻るぞ』というふうに感じられないものを選びたいんだ。というのも、僕はこれまで以上に仕事を通していろんなことを経験したいし、日常生活でも成長したい。仕事だって日常の一部だろう? ここまでが仕事で、ここからが日常……と区分したくないんだ。『さあ、パーソナルな経験をしよう。仕事を通して成長させてくれ』って思えることは、十分なモチベーションになるよね」。
「インターステラー」は、11月22日から全国で公開。
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