イランの名女優ファテメ・モタメダリア、若手映画作家の「新鮮なエネルギー」に期待
2014年10月26日 06:00

[映画.com ニュース] 東京・六本木ヒルズで開催中の第27回東京国際映画祭コンペティション部門出品作「ナバット」の公式会見が10月25日、同所で行われ、エルチン・ムサオグル監督と主演のファテメ・モタメダリアが出席した。
戦争という不安定な情勢の下、荒涼とした丘の上の小さな家で病身の夫と暮らす女性ナバットの姿を、繊細なカメラワークで描き出した作品。ソ連解体後の1991年にドキュメンタリーを制作していたムサオグル監督は、戦争に巻き込まれた故郷アゼルバイジャンで村からの避難を拒む女性のエピソードを知って以来、映画化の構想を温めてきたそうで、「ドキュメンタリー作家でも劇映画が作れるし本も書ける。大切なことは自分の経験や考えを作品に反映すること」と持論を語った。
イランを代表する名女優のモタメダリアは、「日本は2つ目の祖国。自分の家に戻ってきたような感じ」と話すほどの親日家。戦地の息子を想う孤独な母親を演じ、「ナバットのように中身が強い女性が好き。悲しみや痛みを受け入れて立ち上がるから強くなれる。ナバットは見返りを求めない女性」と役をとらえていた。
そして、「演じる時は自分自身を木に例える。今回は映画に広く根ざしているような木。私にとって金銭も名誉も重要ではない。これまでに53本の映画で毎回違う役を演じきたので、たくさんの役を演じることにも興味はない」といい、「同じ木でも枝には違う花を咲かせたい。若手監督たちはその花のような存在。私は若手監督に経験を差し出し、彼らには映画に新鮮なエネルギーを注入してもらっている」とイラン映画界の未来に期待を寄せた。
ムサオグル監督は、「実は最初はナバット役にファテメを考えてはいなかった。近隣諸国のタジキスタンやトルコで考えていたけれど、イランの友人からファテメを紹介してもらった。ナバットはシンプルな女性だけど、全ての母親像を投影させている」と理想的なキャスティングが実現したことを明かした。
東京国際映画祭は10月31日まで開催。
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