押井守×ジブリ鈴木P激論60分「で、ジブリどうするつもり?」「ずっと続けるしかない」
2014年9月12日 15:10

[映画.com ニュース]押井守監督とスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが9月11日、東京・新宿ピカデリーでトークショーを行った。押井監督がホストを務める恒例イベント「マモルの部屋」の第4弾で、鈴木プロデューサーも出演する「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第4章」の公開を記念し実施。押井監督は「今日は一番聞きたいことを聞きます。で、ジブリどうするつもりなの?」と先制攻撃を繰り出し、約60分のトークショーの大半はスタジオジブリの今後について激論が交わされた。
長年の交流があるからこその直球な問いかけに、さすがの鈴木プロデューサーもタジタジだったが「そのままだよ。リストラは必要だけれど、それ以上にどんな作品を誰がつくるかが難しいの。押井監督みたいに、枯渇しても頑張っている人もいるけど」とすぐさま反撃。具体的な“難しさ”については、アニメ業界全体の変化を挙げて「もはや日本のスタッフだけでは難しい。タイやマレーシア、ベトナムに優秀な人材が出てきている」。スタジオジブリの存続については、「ずっと続けるしかない」と強調した。
昨年、長編アニメからの引退を発表した宮崎駿監督について話題が及ぶと、押井監督は「予感通り『風立ちぬ』は破たんしていた。これで終わりだと思ったよ。(主人公の)堀越二郎は人格破たん者だし、要は宮さん(宮崎監督)まんま」と持論を展開。「どうせ、居場所がないから、スタジオに毎日通っているんでしょ?」と指摘すると、鈴木プロデューサーは「こちょこちょ何かやっていくはず」と何らかの形で宮崎監督が新作を発表する可能性を示唆した。
この発言に対し、押井監督は「きっと作り始めた短編(の上映時間)がだんだん伸びていくはず」「枯れてもいないし、辞めるわけがない」「アニメーターはリストラせずに、とっておけば?」と宮崎監督の“復帰”が十分ありうると見解を示していた。
また、先日行われた第27回東京国際映画祭の記者会見で、鈴木プロデューサーが“後継者”に庵野秀明監督を指名したと報じられた件には「庵野本人も宮さんの弟子だと公言しているし、お互い認め合っている」と説明。トークショーの司会者が「後継者は押井監督ではない?」と気を利かせると、押井監督本人が「僕にとって宮さんは師匠でもなければ、ライバルでもない。敵ですから! 会ったってケンカするだけ」と断言した。
さらに両者のトークが白熱するなか「本人にも言っちゃったけど、庵野にはナウシカが必要だよね」(鈴木プロデューサー)、「ナウシカ2は庵野がやるのが一番いい」(押井監督)とこの日唯一、意見が一致した瞬間には、客席から大きなどよめきが起こっていた。
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