夏帆、女優業への愛でつかんだ目覚ましい活躍
2014年3月7日 13:50

[映画.com ニュース]この日一番の確信に満ちた口調で夏帆は語る。「私、絶対に女優に向いていないんですよ(苦笑)。それは10年やってきて、私自身が一番よく分かってます」。その言葉からは謙遜ではなく、なぜか前向きな強さが感じられる。そんな夏帆が最新主演映画「パズル」では、凶器を手にした血まみれのヒロインを演じているが、血しぶきを浴びる姿は美しく、どこか楽しげだ。(取材・文・写真/黒豆直樹)
作家・山田悠介氏の原作を大胆に改変し映画化。監督を務めるのは、実話を元にした問題作「先生を流産させる会」でセンセーショナルな長編デビューを飾った内藤瑛亮。夏帆とは昨年放送されたドラマ「悪霊病棟」に続いてのタッグとなる。
「ドラマでの内藤監督の演出がすごく好きで『いつか映画にも呼んでいただけたら』と思っていたんです。だから最初に話を聞いて、とにかくやります! と。家に帰って脚本を読んでビックリしましたが(笑)、血のりを浴びる役をやってみたかったんですよ」
現在22歳。今回のような学生役から社会人まで、役の幅はどんどん広がりを見せている。もちろん「職業」という点だけではない。ここ2~3年でWOWOWの連続ドラマ「ヒトリシズカ」では闇を抱えたダークヒロインを演じたかと思えば、昨年のドラマ「みんな!エスパーだよ!」では超能力を持つ不良ギャル、映画「箱入り息子の恋」では盲目のヒロインと作品ごとに全く違う顔を見せる。「決して意識的に異なるタイプの役柄を選んでいるわけではないんですが」と語るが、周囲がそれだけ夏帆を求めているということに他ならない。
「いろいろな役をやらせていただき、引き出しが増えたかと思いきや、意外とそうでもなかったと(苦笑)。ひと言でいうと、これまでの蓄積がすべて“壊れていく”感じ。前の作品でこうだったから、今回の現場でそれが生きるかというと、なかなかそういうものでもないんですよね。お芝居って難しいなと毎日思っています」
ここで冒頭の発言に戻るわけだが、女優という仕事に対し「向き不向きでいうと絶対に向いてない!」と男前な口調で断言するが、一方で「負けたくない!」「この役は他の人にはやらせたくない」と思う負けん気の強い一面も持つ。そして何より、向いていようがなかろうが、女優という仕事を愛している。
「2年くらい前ですかね……? 『向いてないなあ』と思いつつも『それでもいいや』って割り切っちゃったんですよ。これだけいろんなタイプの俳優さんがいるんだから、ひとりくらい役者に向いていない女優がいてもいいんじゃないかって(笑)。そう考えた途端に、急にいろんなタイプのお話をいただけるようになりまして。面白いですね」
この先の目標や理想を聞いても答えは返ってこない。「舞台が終わったら、消えてなくなっちゃうかもしれませんからね(笑)。毎回、本気でそう思って、目の前のことをやらなきゃ先のことなんか見えないって気持ちでやっています」といまにも逃げ出しそうな顔で語りながらも、「でも……」と続ける。「この『パズル』に関しては、ここまでやって、公開した後で次にどんなお仕事が来るのか楽しみなんです(笑)」
「パズル」は、3月8日から全国で公開。
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