映画入場料金改定、各興行会社の動向は?
2014年2月11日 14:15
[映画.com ニュース] 映画の入場料金の改定が、各興行会社で決まり始めた。当然、4月1日から実施される消費税増税に対処したものである。TOHOシネマズは、基本料金は据え置き。シニア、レディースデイなど、各割引料金の100円引き上げを行う。SMT、ティ・ジョイ、東急レクリエーションなども、今月順次発表の予定だ。大手のイオンエンターテイメントは、基本料金、割引料金とも据え置きとの見方もあるが、こちらも近々発表を行う。
気になったのが、前売り料金だ。たとえば、4月25日公開の「アメイジング・スパイダーマン2」(ソニー・ピクチャーズ配給)は、現行どおりの前売り料金1300円(一般)が設定されている。すでに発売していることもあり、新たに改定するのは、物理的に難しいとの判断があったとみえる。以降の同社の配給作品は、今後は上がる可能性が高い。
邦画では、東宝配給「テルマエ・ロマエII」(4月26日公開)が、一般1400円となる。同社は、「クレヨンしんちゃん」など一部ファミリー映画は1300円だが、以降は作品ごとに決めていく。同日公開の東映配給「相棒 劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」は、すでに1300円で発売されており、その価格に変更はない。同社は、4月公開作品に関しても現行の前売り料金とし、5月以降はまだ決まっていない。
4月はいまだ端境期ということもあり、各社の対応はまちまちであるが、4月以降の前売り券に関しては、100円アップの方向が多いとみえる。入場料金に戻るが、都内のミニシアターの価格も気になるところだ。岩波ホールが今のところ、基本料金、割引料金とも据え置きを決めている。Bunkamura ル・シネマは決定こそしていないが、据え置きを検討している。テアトル新宿は、今のところ未定だという。ただ全体としては、都内のミニシアターは基本料金、割引料金とも、現行のまま据え置く方向性が高いとみていいと思う。
ミニシアターは、改定どころではないということだろうが、かつて、こんなことを聞いたことがある。シニア料金を上げることは、非常に難しい。60歳以上の人は、その価格設定を〝既得権益” のように考えていて、1000円料金にとても執着しているのだと。今回、TOHOシネマズは、ここに手を加えてきたわけだが、この〝既得権益” に100円のアップが、どのような影響を与えるのか、しかと見極める必要があろうと思う。レディースデイ料金にも、同じことが言える。改定から、動員にしわ寄せが出ないことを祈るのみだ。(文化通信×大高宏雄)
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