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フィンランドで大ヒットのロードムービー公開 ミカ・カウリスマキ監督に聞く

2014年1月10日 14:20

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ミカ・カウリスマキ監督
ミカ・カウリスマキ監督

[映画.com ニュース]フィンランドで大ヒットを記録した、中年父子のロードムービー「旅人は夢を奏でる」が1月11日に公開される。35年ぶりに再会した親子が失われた時間を取り戻していく、笑いあり、涙ありのドラマに加え、ヘルシンキからラップランド地方まで、北欧の田舎町にゆったりと流れる時間を楽しめる一作だ。10年ぶり5度目の来日を果たしたミカ・カウリスマキ監督に話を聞いた。

ピアニストとして成功を収めたが、私生活に失敗した男ティモの前に、3歳の時に別れたきり、35年間も音信不通だった父レオが突然現れる。突如始まった親子のふたり旅は、ティモにとってのルーツを探る旅となる。父親役のレオを演じるべサ・マッティ・ロイリは、俳優やミュージシャンとして活躍するフィンランドの国民的スター。息子のティモに扮するサムリ・エーデルマンも人気ミュージシャンだ。

「普通は脚本を書いてからキャスティングするけれど、今回は逆で、俳優を決めてから執筆に取り掛かった。ロイリはフィンランドで一番有名なミュージシャン。サムリも若い世代にはとても人気がある。これまでふたりは映画で共演したことはなかったけれど、互いにちょうど父と子という年齢だし、素晴らしい役者がそろったんだ」と2人のために脚本を書き上げたことを明かす。

監督がイタリアを拠点に活動していた25年前に、本作の基となる父と子を描く企画が生まれたものの、諸事情で実現には至らなかった。「最初の構想から25年たって、やるなら今かなと思ったんだよ。僕も子どもを持ち、離婚も経験した。そして、当時とは違う視点を持てるようになってきたと思うんだ。若いときはみんな何でも知っていると思いがち。でも、僕自身も25歳の頃より今のほうが知恵がついていると感じるよ」。監督自身の人生経験もキャラクターの肉付けに大いに役立ったそうだ。

画像2(C)Road North

劇中では、破天荒な父親レオと、少し神経質な息子ティモがユーモラスな掛け合いを繰り広げる。即興でセッションを行うシーンもあり、音楽家としてのふたりの顔も楽しめる。「2人とも人気俳優であり、ミュージシャンだからね。フィンランドの観客はもちろん彼らが音楽もやってくれると期待するのは当然だ。物語として、音楽で彼らが結ばれるという瞬間が、ミュージシャンとしての彼らが始めて一緒に演奏する瞬間でもあったんだ。そしてバックバンドは、今作の映画音楽を担当してくれた(フィンランドの人気バンド)『カイホン・カラバーニ』のメンバーなんだよ」

派手な映像効果や大げさな演出もなく、よい意味で力の抜けた心地のよい作品だ。大ヒットした理由を問うと「俳優の力と、老若男女に響くストーリーの力だと思うよ。公開前に配給は大人向けの映画だと考えていたのだけれど、ふたを開けてみたら若い子達もたくさん見に来てくれたんだよ。フィンランドも離婚家庭は多いからね。なにかしら共通点を見出したんじゃないかな。コメディタッチで、涙と笑いの両方をいれたんだ。あんまり重過ぎるとみんな敬遠するからね。人生と同じだよ」と分析してくれた。

旅人は夢を奏でる」は2014年1月11日シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。

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