大量虐殺を加害者視点でとらえた衝撃のドキュメンタリー、14年4月公開
2013年12月30日 07:30

[映画.com ニュース] 米テキサス出身の映像作家ジョシュア・オッペンハイマーが手がけ、各映画祭を席巻している長編ドキュメンタリー「The Act Of Killing」が、「アクト・オブ・キリング」として2014年4月に劇場公開されることが決定した。インドネシアで行われた大量虐殺を加害者の視点でとらえ、人間の深層をあぶりだした衝撃作として話題を呼んでいる。
1960年代、秘密裏に100万人規模の大虐殺を行っていた実行者は、現在でも国民的英雄として暮らしている。人権団体の依頼を受けたオッペンハイマー監督は、当局から被害者への接触を禁止されたことをきっかけに、加害者に取材を敢行。映画製作に喜ぶ加害者は、オッペンハイマー監督の「カメラの前で自ら演じてみないか」という提案に応じ、意気揚々と過去の行為を再現していく。やがて、過去を演じることを通じて、加害者たちに変化が訪れる。
傑作ドキュメンタリーを生み出してきたオスカー監督のエロール・モリス(「フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白」)、ベルナー・ヘルツォーク(「キンスキー、我が最愛の敵」)が、製作途中の映像にほれ込み、製作総指揮を買って出た。残虐なシーンは一切に含まれていないにもかかわらず、ヘルツォーク監督は「私は少なくともこの10年間、これほどにパワフルで、超現実的で、恐ろしい映画を見たことがない。映画史上に類を見ない作品である」と称賛を送っている。
第37回トロント国際映画祭に正式出品され、第34回ボストン映画批評家協会賞、第13回ニューヨーク映画批評家オンライン賞などで最優秀ドキュメンタリー賞を受賞。鬼才ペドロ・アルモドバル監督の「年間ベスト12作品」第1位に選出されたほか、「Sight&Sound」「The Guardian」「Village Voice」など各誌でも注目を集めている。10月には、山形国際ドキュメンタリー映画祭2013で日本初上陸を果たし、最優秀賞に輝いた。
「アクト・オブ・キリング」は、14年4月から東京・渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。
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