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撮影監督・山本英夫が三谷幸喜監督作「大空港2013」の苦闘を明かす

2013年12月27日 20:28

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撮影を振り返る山本(上)と 「大空港2013」のメインビジュアル(下)
撮影を振り返る山本(上)と 「大空港2013」のメインビジュアル(下)

[映画.com ニュース] 三谷幸喜監督・脚本による“完全ワンシーンワンカット”ドラマ第2弾「大空港2013」(主演:竹内結子)で撮影監督を務めた日本屈指の名カメラマン・山本英夫が、同作について語った。

三谷監督作はもちろん、園子温監督作「地獄でなぜ悪い」、三池崇史監督作「ヤッターマン」など話題作を手掛けてきた山本は、約2年前、ワンシーンワンカットの第1弾「short cut」の撮影を終えた際に、三谷監督から「また(ワンシーン・ワンカットドラマは)どうですか」と尋ねられ、冗談半分で「また機会があればリベンジしたいですね」と答えたと振り返る。

「もちろんそのときは精一杯やったんだけど、なんか自分の中でもう少しできたんじゃないかなという気持ちがあった」と言い、「ただ、そのときにアウトドアではなく、インドアでやりましょうよと言ったんです。アウトドアはきついし、インドアなら何とかなるかも知れないと思っていたんだけど、実際に(今回)やってみたらインドアの方がつらかった」と笑う。

その言葉通り、同作の撮影は困難を極めた。実在する空港という制約のある環境で、20キロもの重さのカメラを抱えながら100分以上にわたって一度もカメラを止めず、複雑に動く大人数の俳優を撮り続けなければならない。俳優たちのセリフと動きをすべて覚え、突然のアドリブにも瞬時に対応する。しかも空港を借りられるのは、運行時間外の早朝の数時間のみという状況で、リハーサルを合わせても猶予は10日間。少しでも失敗したら、1日の撮影は水泡に帰す。

「スキル的に難しいのはエレベーターを抜ける瞬間、狭い階段とか。階段を後ろ向きに降りなければいけなかったりが大変で、細心の注意を払っていましたね」と振り返る山本だが、それ以上に大変だったのは「クリエイティブな部分」だったという。「ドラマは常に進行しているんですが、画的にも停滞しないようにしたい。ただカメラをボンと構えればいいというわけでなくて、観客を飽きさせないためにはどうしたらいいか。編集もないということは、自分が映しているものがそのまま視聴者が見るということ。僕が最初の観客になるので、自分の感覚を信じるしかない。自分が面白くないなと思ったら、どうしたら面白くなるのかを(その場で)撮りながら考えないといけなかった」。

山本が奮闘する様子は、「ノンフィクションW 撮影監督・山本英夫 ~三谷幸喜の夢を撮る~」で映し出される。体力的にも限界に挑み、ついに完成した「大空港2013」だが、山本は「終わってみると不思議なもので、また違ったものが作れたんじゃないかと思うようになるんですよ。大変なんだけど、それが気持ちよくなってくるんですよね」と笑う。そして、「テレビを見る人は、撮影する僕らとまったく同じ時間を共有するわけですよ。それが面白いところですよね。このドラマは毎回見るたびに違った楽しみ方ができるドラマだと思うんです」と、“ワンシーンワンカット”のリアルタイムで描かれる同作の魅力について明かした。

「ドラマW 三谷幸喜『大空港2013』」は12月29日午後10時、「三谷幸喜『大空港2013』ができるまで」は12月29日午後11時45分、「ノンフィクションW 撮影監督・山本英夫 ~三谷幸喜の夢を撮る~」は12月27日午後10時から、すべてWOWOWプライムで放送される。

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