トルナトーレ監督、G・ラッシュ主演ミステリーで見せる「恋のプロセス」
2013年12月12日 17:35

[映画.com ニュース] イタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督といえば、傑作「ニュー・シネマ・パラダイス」に代表されるあふれ出る映画愛の人だ。映画に限らず、「マレーナ」では少年時代に抱いた女性への恋慕、「シチリア!シチリア!」では故郷と家族への思いなど、常に愛を追求してきた。しかし、忘れてはならないのが「記憶の扉」「題名のない子守唄」などで見せた、卓越したストーリーテラーとしての顔だ。オスカー俳優ジェフリー・ラッシュを主演に迎えたミステリー「鑑定士と顔のない依頼人」では、二転三転する謎を張りめぐらせ、見るものを誘い込む。
クレアという女性に両親から相続した遺産の査定依頼を受けた天才鑑定士ヴァージル・オールドマン。しかし、ヴァージルが屋敷を訪問してもクレアは姿を現さず、怒りのあまり屋敷を後にしてしまう。後日、クレアから謝罪の連絡を受け、再び屋敷に足を運んだヴァージルは、山積みの品々から歴史的価値のある美術品の一部を発見する。

本作の出発点は、トルナトーレ監督がかつて聞いた広場恐怖症の女性の実話にあった。その後、20年にわたり構想を練り上げ、からくり人形の物語を組み込むことで複雑なストーリーを完成させた。「何年も何年もひとつのストーリーを温め続けていると、そのストーリー自体が独立して、話を完結させていくということがよく起こるんです。今回も何か理由、動機があったからこの映画をつくったということだけではなく、ストーリー自体が何年も自分から離れず、繰り返し立ち返ってくるものだったんです。ある日、ヴァージルという役が完成し『映画館で見たい』という気持ちになり、脚本を執筆したのです」
ひとつの謎が解き明かされたかと思えば、次の瞬間には別の謎が浮かび上がる――不可解な行動をとるクレアに翻ろうされるヴァージルと同様に、観客はスクリーンを通じてミステリアスな魅力に引き込まれていく。異なるジャンルの融合を目指したトルナトーレ監督は、ミステリーという枠組みで、孤独に身を置いた老鑑定士の心の移り変わりをあぶり出した。
「この作品は死者が出なければ、犯人も刑事もいない。ミステリーとして成立するための条件は足りないのです。でも、私は恋のプロセスはある意味ミステリーだと思うんです。恋のドラマツルギーというものが、ミステリーのように感じられたことから、この作品に結びつきました」
「鑑定士と顔のない依頼人」は、12月13日から全国で公開。
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