原田知世、1億円着服の銀行パート主婦役を「悩みながら演じた」
2013年11月22日 16:05

[映画.com ニュース]角田光代の同名小説をNHKのドラマ10で実写化した「紙の月」の会見が11月22日、東京・渋谷の同局にて行われ、主演の原田知世、西田尚美、脚本の篠崎絵里子らが出席した。
主人公の梨花はごく普通の主婦だったが銀行でパートタイムで働き始め、若い男性との出会いをきっかけに、1億円を着服し海外逃亡を図る。犯罪に手を染めた梨花の心の闇と変遷を描き出す。原田は梨花の気持ちがなかなか理解できず「悩みながら、監督と相談しながら演じました。1億円というのもちょっと考えられないし、ひとつひとつの彼女の選択に、何でそこからそこに飛んでいくの? という感じでした。毎日ギリギリまでどう演じるのか分からないことがよくあった」と役作りの苦労を明かす。
そして、「自分が誰にも必要とされていないという不安を感じていた」と梨花の心理を分析。若い光太(満島真之介)と出会い、借金を肩代わりするために横領行為に及ぶが「梨香も実際にどこまで彼のことを愛していたのか分からないですよね。彼女自身の問題という気がしますし、不可解です」と語る。もしも目の前に若い男が現れたとき、ズルズルとハマってお金を出してしまう可能性は? という問いには「私はないですね(笑)」とかぶりを振った。
西田は梨花の同級生で買い物依存症の亜紀を演じたが「私は角川映画で育った世代。『時をかける少女』などはズバリの世代で“原田さん”というよりも“原田知世ちゃん”なんです!」と学生時代からの原田への憧れを告白。一緒の場面はわずか1シーンのみだったが、共演実現の喜びを口にした。作品については梨花を見て「この人は何を探してるんだろう? と苦しくなった」と告白。夫と共に撮影後のドラマを見たそうだが「夫も『見ていてつらい』と言ってました。これを見せたらいいダンナになるんじゃないかと思い(笑)、また一緒に見ようと思います。ぜひご夫婦で見ていただけたら」と語った。
脚本を手がけた篠崎は「梨花は特殊ではなく、一歩間違えばだれもがこうなる」と指摘。「最初は梨花が愚かでバカに思えましたが、5話まで書いて彼女が誰に認められ、愛されたかったのか初めて気づいた」と語る。
一人の女性が運命を狂わせていく姿と同時に、男たちの愚かさや無神経さが女性たちを傷つけているという現実も映し出す。原田は「女性は決して男性に『強くあってほしい』なんて思ってない。ちゃんと一個人として見て、同じ人間として向き合って話し、男と女は違うという前提で互いに理解したいんです」と女性の気持ちを代弁。本作を演じた先に「希望の光を見つけたと思います」と力強く語った。
「紙の月」はNHKドラマ10で2014年1月7日から放送開始。
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