第26回東京国際映画祭、キム・ギドク製作の韓国映画「レッド・ファミリー」が観客賞
2013年10月25日 12:09
[映画.com ニュース]第26回東京国際映画祭の観客賞が、映画祭最終日にあたる10月25日に発表され、韓国映画「レッド・ファミリー」が栄冠に輝いた。韓国映画界の鬼才キム・ギドクが、脚本と製作を手掛けたヒューマンドラマ。授賞式にはイ・ジュヒョン監督、女優のキム・ユミとパク・ソヨンが出席し、イ監督は「あまりにうれしくて、胸が詰まりそう」と喜びを爆発させていた。
同作は隣同士に暮らす北朝鮮スパイの疑似家族と、ケンカの絶えない韓国の一般家庭の交流をドラマチックに描いた一作で、10月24日の公式上映に立ち会ったキム・ギドクは「心から南北統一を願って書いた」と語っていた。
トロフィーを手に喜びをかみしめるイ監督は、「キム・ギドク氏からシナリオを預かったときは、このすばらしいメッセージをしっかり伝えられるか不安もあった」と述懐。それでも「ひとたび撮影が始まると、厳しい環境にもかかわらず参加してくれたキャスト陣の熱意が、作品のテーマと共鳴し、大きなエネルギーが燃え立つ瞬間を目撃した」といい、「私自身も、そのエネルギーと高鳴る胸の鼓動がきっと伝わると信じていた」と観客賞受賞に感無量の面持ちだ。
主演を務めるキム・ユミは「私たちが映画を作るのは、観客の皆さんと通じ合いたいから。ですから、観客賞は非常に価値があります。南北問題の理念や思想を通して、普遍的な愛と許しを表現した作品が、皆さんに伝わったことに感謝したい」と挨拶。新人女優パク・ソヨンは「生まれて初めて参加した映画祭で、賞をいただけてとても光栄」と満面の笑みを見せていた。
東京国際映画祭みなと委員会が協力する観客賞は、コンペティション部門で上映された全15作品のうち、一般観客を対象に投票を募り、最多得票を得た1作品を表彰する。賞金は1万米ドル。東京都港区副区長の小柳津明氏、みなと委員会委員長の原保氏らがプレゼンターを務めた。
イ監督は1977年生まれ。フランスのヨーロピアン・スクール・オブ・ビジュアル・アーツで映画とデジタルアートを学び、数多くの短編アニメやドキュメンタリーを製作。キム・ギドク監督の作品に強い影響を受けており、長編デビューとなった本作は「キム・ギドク・フィルム」で製作された。
東京国際映画祭は10月25日まで開催。
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