ハリウッドの大物・ワインスタイン氏、アカデミー賞レースの激戦を予見
2013年10月2日 11:15
[映画.com ニュース] 卓越した鑑識眼とマーケティング術で多くのアカデミー賞を勝ち取ってきたワインスタイン・カンパニーのハーベイ・ワインスタインが、今年のアカデミー賞レースは厳しいものになると発言したと、ハリウッド・レポーター紙が報じた。
現時点では、トロント国際映画祭で観客賞を受賞したドラマ「12 Years A Slave(原題)」(スティーブ・マックイーン監督)と、サンドラ・ブロック主演のSFサスペンス「ゼロ・グラビティ」がトップランナーと位置づけ、これから年末にかけて次々と注目作が公開されることになる。そんななか、ワインスタイン・カンパニーは、ニコール・キッドマンがグレース・ケリーを演じる伝記映画「Grace of Monaco」の公開を、今秋から来年に延期すると発表した。
理由は作品が完成していないためで、映画祭で弾みをつけて映画賞レースに送り込むことができないからだという。「これまでで今年ほど競争が厳しいシーズンはない。準備ができていないなら、乗り込むべきじゃない」とワインスタインは説明している。
今年の賞レースで同社が力を入れている配給作品は、全米興行収入1億ドルを突破した「ザ・バトラー(原題)」や、サンダンス映画祭で観客賞を受賞した「Fruitvale Station(原題)」(ライアン・クーグラー監督)、人気舞台の映画化「August: Osage County(原題)」(ジョン・ウェルズ監督)、ジュディ・デンチ主演ドラマ「あなたを抱きしめる日まで」(スティーブン・フリアーズ監督)、ネルソン・マンデラの伝記映画「Long Walk to Freedom(原題)」などで、今後の動向に注目が集まる。