奥田瑛二監督×安藤サクラ×柄本佑、震災題材に再生を描いた新作予告公開
2013年9月3日 08:00

[映画.com ニュース]俳優・奥田瑛二が「風の外側」(2007)以来、約6年ぶりにメガホンをとった監督第5作「今日子と修一の場合」の予告編が、このほど公開された。
奥田監督が、東日本大震災を題材にしたオリジナル脚本で、南三陸町出身の男女が心の拠りどころを失い、過去の罪を背負いながらも再生に向かう姿を描く。第37回モントリオール世界映画祭フォーカス・オン・ワールドシネマ部門に、正式出品されたことでも知られている。
奥田監督の実娘で女優の安藤サクラと、安藤の夫で俳優の柄本佑が夫婦共演し、家族との幸せのため他人に体を許してしまった女性、母親を守るため酒におぼれる父親を殺害した青年を熱演。和田聰宏、小篠恵奈、和音匠、田部周、カンニング竹山、宮崎美子、平田満ら個性豊かな俳優陣が脇を固める。
保険外交員の今日子は、家族との幸せな時間を取り戻すため上司と関係を持つが、逆に家族から非難され故郷を追われる。同じころ、浪人生の修一は父親殺害の刑期を終え、東京の町工場で働き始めていた。故郷・南三陸町を離れ、新たな生活を始めたふたりは、東京で大震災に直面する。予告編は、演技派として知られる安藤と柄本が、居場所を失ってしまった男女を演じ、震災という絶望のなかで希望を見出す姿を映し出す。
奥田監督は、本作について「震災を描いたつもりはないんです。家族の問題、血の問題、故郷に対する思い……心の津波のようなものを表現しようと思っていました」と説明。「どんな絶望も人を苦しめ続けることはできない」という強いメッセージを込めた。
「今日子と修一の場合」は、10月5日から全国で公開。
(C)ZERO PICTURES
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