佐藤浩市、阪本順治監督「人類資金」に主演!香取慎吾、森山未來ら主演級ズラリ
2013年4月4日 05:00
[映画.com ニュース] 俳優の佐藤浩市が、旧日本軍の秘密基金である“M資金”を題材にした阪本順治監督の最新作「人類資金」に主演することがわかった。日本を含む4カ国でのロケを敢行する社会派エンタテインメントに、主演級キャストが結集。香取慎吾、森山未來、観月ありさ、岸部一徳、ユ・ジテ、オダギリジョー、寺島進、三浦誠己、石橋蓮司、豊川悦司、仲代達矢という映画界に欠かすことのできない面々が顔をそろえた。
米ニューヨークで撮影中の阪本監督は、今回のキャスティングについて「他者に敏感で、常に光と影を内包し、そして逆境に強い。それがキャスティングの大事な要素でした」と説明。さらに「もうひとつ、厳しい製作環境のなか、この作品の世界観を確実に表現するためには、私の気質、クセ、いつ何をしようとしているのかをすでにご存知の、旧知の俳優さんに集っていただくことが、私の強い思いでした。私の迷いを察知し、カバーに入ってもらえる、そんな方々です」と語っている。
なかでも、主人公の詐欺師・真舟雄一に扮する佐藤とは、「KT」「亡国のイージス」など映画はもちろん、テレビ、短編を含めると10度目のタッグとなる。それだけに、「互いに意識し合ってからもう20年になります。節目となる作品です。難しい者同士、映画バカを貫き、座長を二分し合って、現場をやり遂げたい」と以心伝心の様子。一方の佐藤も、「厳しい日程と行程のなか、M資金を扱っていながらも重厚な娯楽作品に仕上がるであろう今作品で、阪本演出を楽しむ毎日です」とコメントを寄せた。
映画は、金融ブローカーを名乗る詐欺師・真舟が、謎の男“M”と腹心の部下・石(せき)優樹からM資金を盗み出してほしいという依頼を受け、世界を股にかけて勇躍する姿に迫る。福井晴敏氏の大胆な発想と仮説を元に、M資金はアメリカの財界が関与しているという設定。さまざまな思惑が絡み合うなか、国際金融システムを逆手にとりマネーゲームを仕掛けていく様子を描く。
阪本監督と原作者・福井氏が共同で脚本を執筆した今作は、2月26日に露ハバロフスクでクランクイン後、3月4日からはタイ王国で4日間のロケ、11~30日の日本ロケを経て、現在は米ニューヨークで撮影中。阪本監督の本番時のかけ声は「ヨーイ、ハイ!」だが、海外のスタッフがいる場合は「レディ、アクション!」、ロシアでは「リビチッチェ!」、タイでは「タイチナカープ!」と使い分けるなど、万事において規格外の現場となっている。
佐藤扮する真舟以外のキャストの役どころも発表され、香取は謎の多いM、森山は腹心の石優樹、観月は防衛省の秘密組織に所属する高遠美由紀を演じる。また、岸部がベンチャー企業代表の本庄一義、ユ・ジテがニューヨーク投資銀行の清算人(暗殺者)の遠藤治、オダギリがロシア・極東ヘッジファンド代表の鵠沼英司、寺島が真舟の相棒のヤクザ・酒田忠、三浦が高遠の同僚・辻井、石橋が真舟を追う刑事・北村、豊川がかつてM資金にかかわったCIA構成員のハリー遠藤、仲代が投資顧問会社代表の笹倉暢彦に息吹を与える。
「人類資金」は、10月に全国で公開。
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