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「THE BOOM」宮沢和史、「島唄」を通じ沖縄への愛を訴える

2013年3月27日 18:00

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THE BOOMのメンバーと真喜屋力監督
THE BOOMのメンバーと真喜屋力監督

[映画.com ニュース] 第5回沖縄国際映画祭で3月27日、地域発信型プロジェクトの地域発信型映画「THE BOOM 島唄のものがたり」「わらいのかみさま」が公式上映された。舞台挨拶には、「THE BOOM」の宮沢和史、小林孝至、山川浩正、栃木孝夫と真喜屋力監督、「ハリガネロック」のユウキロック、茉那美、又吉安則監督らが顔をそろえた。

THE BOOM 島唄のものがたり」は、THE BOOMの代表曲「島唄」がリリース20周年を迎えたことを記念し映画化された。ボーカルの宮沢が作詞・作曲を手がけた同楽曲は、1992年に発表されたアルバム「思春期」の収録曲。沖縄の歴史と文化を歌い、世界的なヒットソングとして人気を博している。約20年前に「島唄」のミュージックビデオを手がけた真喜屋監督がメガホンをとった今作は、宮沢をはじめ沖縄出身の著名人や読谷村の住民が出演。「『島唄』誕生前夜」「誕生」「現在~『島唄』PV制作」「未来~くるちの社に込められた思い」の4部構成で、現在に至る20年間を見つめる。

宮沢は、制作当時を「多くの方が面白い歌を作ったねとかわいがってくれた。でも僕は、戦争を知らないヤマトの人間が三線を振り回して作っていいんだろうかと悩んだことがあります」と述懐。そして、「ご批判をいただくことは、発売前から想像できた。ヒットするとは思っていなかったんですが、喜んでくれる方がいるのと同時に、厳しいおしかりもいただいた」と話す。

最も辛かったのは、知人からのひと言だそうで「『大きな国の都合で翻ろうされていく、それは波のようだ』という意味の歌詞があるのですが、その人は『君のやっていることこそ帝国主義じゃないか』と言われたんです。それを批判するつもりで作ったのに……。だから、その時に決めたんです。とにかく沖縄を通り過ぎず、根を生やす覚悟で歌い続けようと」と葛藤(かっとう)を明かした。さらに、「20年歌い続けることができたのは奇跡だし、とても幸せなこと。これまでの20年、沖縄からたくさんのものをいただき、成長できた。これからの20年はもっと深く付き合って、逆にこちらから何かお返しができないかを考えていきたい」と客席に訴えた。

わらいのかみさま」には、ユウキロックが初主演に抜てきされた。長寿村として知られる沖縄・今帰仁村が舞台で、福祉事業の一環として「笑い」で「病気」を治すという計画がスタートするという設定。笑いのプロとして送り込まれた芸人の斉藤肇が、心優しきヨシおばあと出会うことで、命と向き合うことになる。ユウキロックは、今回の映画祭で後輩の芸人「COWCOW」の山田與志から紹介されたパチンコ店での出来事を告白。「映画祭のTシャツを着て行ったら6万円も勝ったんです。沖縄に来て本当に良かった」とホクホク顔だった。

第5回沖縄国際映画祭は、30日まで開催。

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