中谷美紀、堺雅人の宮崎弁熱血指導に悲鳴!
2013年2月6日 18:30
[映画.com ニュース]堺雅人の主演最新作「ひまわりと子犬の7日間」の完成報告会見が2月6日、都内で行われ、堺をはじめ共演の中谷美紀、でんでん、若林正恭(オードリー)、吉行和子、子役の近藤里沙、藤本哉汰、平松恵美子監督が出席した。
宮崎県の中央動物保護管理所であった実話を基にした、山下由美氏の「奇跡の母子犬」(PHP研究所刊)を原案に製作された本作。期間内に里親が見つからなければ、殺処分されてしまう運命の母犬と子犬を救うべく奔走する人々のドラマを描く。
故郷・宮崎を舞台にした映画で、初めて主演を務めた堺は「僕にとっては家宝のような映画ができました。川を渡るシーンがあるんですが、通学路で懐かしい気持ちでした」と満面の笑み。「共演者のみなさんがふるさとのなまりを口にしているのを見て、素晴らしい思い出になりました」と感激の面持ちで語った。
だが、堺以外のキャスト陣は、“ネイティブ”な宮崎弁を話す堺の存在に苦しめられた様子。中谷は「一生懸命練習して臨んだんですが、監督よりも方言指導の先生よりも怖かったのが堺さん。監督や方言指導の先生がOKを出しても、慌てて飛んで来て『もう1回!』と言われたこともありました(笑)」と堺の並々ならぬ宮崎弁への思いを明かす。
でんでんも、「堺くんが現場で近づいてきたら、後ろに下がって距離を置こうとしていました」と苦笑交じりに証言。堺と2人での会話シーンが多かったという吉行も、「本物がいるっていうのはイヤですね。2人で苦しみたいのに片方は自信満々なんですから」と振り返る。これには堺も「申し訳ありません!」と平身低頭だったが、熱血指導のかいあって、中谷らの宮崎弁については「100点満点で500点あげたいです」とうれしそうに語った。
また、中谷は犬に囲まれた撮影現場でのとっておきのエピソードを披露。あるシーンの撮影で、本番中に1匹の小型犬が檻から逃げてしまったといい、「私の目の前でウンチをしたんです(笑)。しかも、それを自分で召し上がってしまって(苦笑)。吠えたときに排泄物の匂いがして、シリアスなシーンだったんですが笑いをこらえるのが大変でした」とユーモアたっぷりに明かした。若林もそのシーンで共演していたが、「中谷さんのセリフが『もう見ていられない!』というもので、鮮明に残っています」と語り、初めて知った堺は腹を抱えて大笑いしていた。
これまで山田洋次監督作で共同脚本、助監督を務めてきた平松監督。松竹映画における女性監督は、田中絹代監督以来、実に50年ぶりとなる。本作について「愛情の連鎖をテーマに作りましたが、ここにいるみなさんが、演技を通じてそれを私に教えてくれました」と語った。
「ひまわりと子犬の7日間」は3月16日から公開。