阿部寛、“主演映画「つやのよる」の初日で、観客に愛を叫ぶ”
2013年1月26日 15:33

[映画.com ニュース] 直木賞作家・井上荒野氏の小説を映画化した「つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語」が1月26日、全国203スクリーンで初日を迎えた。
主演の阿部寛、野波真帆、真木よう子、忽那汐里、永山絢斗と行定勲監督が、メイン館の東京・丸の内TOEI1で舞台挨拶。阿部は「すごく刺激的な作品。女性がセクシーで、こんなにも愛のバリエーションを持っているのかと感じた。この役に出合え、役者としての力量も測れた大事な作品。日常を忘れて、どっぷりとつかってほしい」と自信たっぷりにアピールした。
さまざまな愛の形を描いた映画にちなみ、出演者は「今、愛する人に伝えたい言葉」を披露することに。今年6月頃に第一子を出産予定の野波は、「いっぱい愛してあげるから、健康に生まれてきて」とわが子が宿ったおなかに手を当てると、観客は温かい拍手を送った。
真木と忽那はそれぞれ母親、両親への感謝を述べたが、永山は「難しくて、簡単には言えない」とまさかのパス。トリを務めた阿部は「逃げます」と防波堤を張りつつも、「今日、ここに来てくれたお客さんに。この作品を選んでくれてありがとうございます。愛しています」と“愛を叫び”、喝采を浴びた。
また、阿部は気に入っているシーンについて、「永山くんに石を投げるところ」と告白。撮影ではティッシュを濡らして重みを加えたものが使用されたが、「50、60発くらい投げたけれど、全然当たらない。少し水の量を増やしてやったら、ようやく(本番で)当たった。人に石を投げるって、どういう男なんだろうと思いながらも、単純な作業が面白かった」と振り返った。だが、標的となった永山は、「本当に痛かったので、跳びました。手の骨にピンポイントで来たので」と苦笑いだ。
行定監督は、「初日は何度迎えてもイヤ。昨日も眠れなかった」と言いつつ、満場の客席に感無量の面持ち。そして「俳優たちが、それぞれのキャラクターの歴史を考えてくれたので、群像劇としての濃さがある。愛は自由だし、いろいろな形があるので、誰もが自分の身の置き所があると感じると思う」とPRした。
また、ステージ上は花言葉に愛が入っているガーベラ、チューリップ、カーネーションで飾られ、観客の中から抽選で1人に阿部が花束を贈呈するサプライズ・セレモニーも。その際はスタッフが用意した花束が使われたが、阿部はステージ上の花も追加で当選した女性に手渡す心憎いサービス。だが、その花は他の来場者へのプレゼントだと知らされ、慌てて元に戻すひと幕もあった。
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