ゼメキス監督12年ぶり実写復帰の理由明かす デンゼル・ワシントン主演作
2013年1月6日 19:00

[映画.com ニュース] 「フォレスト・ガンプ 一期一会」のロバート・ゼメキス監督が、デンゼル・ワシントンとタッグを組んだ「フライト」。本作は、ゼメキス監督が12年ぶりに実写作品を映画化したことでも話題だが、実写復帰にいたった理由をゼメキス監督自らが語った。
アトランタ行きの旅客機が、高度3万フィートを飛行中に不慮のエンジントラブルに見舞われる。ウィトカー機長(ワシントン)は墜落寸前の機体を回転させ、背面飛行により緊急着陸を成功、多くの乗客の命を救う。一躍世間のヒーローになるウィトカーだったが、アルコール摂取の疑惑が浮上。英雄か、犯罪者か。多くの人々の人生を巻き込みながら、驚がくの真相が暴かれていく。
ゼメキス監督は、復帰までの経緯を「私にとって魅力的だったのは、どのキャラクターも一筋縄ではいかない複雑なところだった。彼らは全員、どちらともはっきりしない一種のグレーゾーンにいる。誰ひとりとして、典型的な“善人や悪人”タイプではない。登場する人は皆、ある程度の傷を抱え、それがドラマティックな展開の供給源になっているんだ。もうひとつ面白い点は、サスペンスが生まれているところ。これは時限爆弾とか、地球を破壊する隕石が迫っているというサスペンスとは違う。キャラクターがシーンによって何をするかわからないから、不安が生じる。そういうタイプの深みや複雑さを備えた脚本というのは、めったにお目にかかれないものだ。そこが面白かった。この話がどう展開するのか、ウィップがどうなっていくかを見たいと思ったんだ」と語り、ジョン・ゲイティンズによる脚本との出合いが大きい理由であることを明かしている。
ゲイティンズは「コーチ・カーター」や「陽だまりのグラウンド」なども手がけた人物。本作は、壮大なスケールのエンタテインメントと心に染み入る人間ドラマを堪能できる作品といえそうだ。
「フライト」は3月1日から全国で公開。
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