岩井俊二監督、“映画界を志したきっかけ”C・ガニオン監督と夢の対談
2012年12月25日 06:00

[映画.com ニュース] 「リリイ・シュシュのすべて」(2001)、「花とアリス」(04)などで知られる岩井俊二監督が、最新作「カラカラ」のプロモーションで上京していた、クロード・ガニオン監督と念願の対談を行った。
ガニオン監督は、長編デビュー作「Keiko」(1979)で外国人初の日本監督協会新人賞を受賞。「窯焚 KAMATAKI」(05)など日本やカナダを舞台にした作品を世に送り出し、世界的に高い評価を集めている。「カラカラ」は、沖縄を訪れた元大学教授と家出をした主婦の間に芽生える奇妙な友情を描いたロードムービー。第36回モントリオール世界映画祭で、“観客賞”“世界に開かれた視点賞”をダブル受賞した。ガブリエル・アルカン、工藤夕貴らが出演している。
岩井監督は、高校生時代に鑑賞した「Keiko」がきっかけで映画製作を志したというほど、ガニオン監督を敬愛。今回の対談を前に、「Keiko」を見直したそうで「映画監督になった今『Keiko』を見直しても、俳優たちの自然体の演技が素晴らしいと感じた」と最敬礼だ。
さらに、公開に先駆けて「カラカラ」を鑑賞し、「ガニオン監督らしさが健在でとてもうれしかった」と絶賛。そして、「工藤夕貴さんがあまりにも普通の人として登場していて、そもそもこの人が映画にとって重要な人なのかすらもわからないぐらい、途中まで工藤夕貴さんだとは気づきませんでした。主人公のふたりが、映画のなかで自然に関係を築いていくのが面白かった。つかみきれない人間の複雑な心模様を映し出している」と繊細な人間関係に焦点を当ててきた岩井監督らしい独特の観点で分析した。
ガニオン監督は、岩井監督から今作で挑戦したことを問われると「観客が先を予想できる展開は好きじゃない。『カラカラ』も男女が主人公だけど、単なるラブストーリーにはしたくなかった。ユーモアを取り入れ、常に観客を驚かせようとしています」と持論を展開。その後も、「窯焚 KAMATAKI」の撮影秘話や俳優論など、“監督トーク”に花を咲かせた。
「カラカラ」は、13年1月12日から沖縄シネマQで先行公開、19日から全国で公開。
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