嫌疑をかけられた男の悲劇描きカンヌ男優賞受賞 「偽りなき者」予告編
2012年12月17日 17:00

[映画.com ニュース] 「007 カジノ・ロワイヤル」の悪役で知られるデンマークの名優マッツ・ミケルセンが、第65回カンヌ映画祭主演男優賞を受賞したトマス・ビンターベア監督の最新作「偽りなき者」予告編が公開された。
離婚と失業の試練を乗り越えた中年のルーカスは、ある日、親友テオの娘クララの作り話が元で変質者の烙印を押されてしまう。無実を証明できる手立ては何もなく、クララの言葉を信じ込んだテオや町の住人たちは、身の潔白を説明しようとするルーカスの声に耳を貸そうとしない。すべてを失ったルーカスはクリスマスイブの日に、町の住人たちが集う教会に出かける……。自身の尊厳をかけた男の孤独な戦いと悲劇を描いた重厚な人間ドラマ。
ビンターベア監督は、ラース・フォン・トリアー監督らとともに、デンマーク映画界をけん引するひとりであり、本作ではミケルセンのカンヌ受賞以外に、第25回ヨーロッパ映画賞脚本賞、第15回英国インディペンデント映画賞を受賞している。
予告編では、クララのささやかな嘘から、家族同然につきあっていた親友一家から恨まれるルーカス、そしてルーカスばかりでなくルーカスの息子も迫害しようとする住民たちの非情な振る舞いが映し出され、誰もが純真だと信じ込む子どもの嘘から生まれたえん罪について見る者に問いを投げかける。
「偽りなき者」は2013年3月Bunkamuraル・シネマほか全国で順次公開。
(C)2012 Zentropa Entertainments19 ApS and Zentropa International Sweden.
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース





