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「修羅のない女優なんて……」加賀まりこ、高岡早紀に貫録の助け舟

2012年11月5日 15:30

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会見に出席した舞台「阿修羅のごとく」のキャスト陣
会見に出席した舞台「阿修羅のごとく」のキャスト陣

[映画.com ニュース] 向田邦子さんの代表作を上演する舞台「阿修羅のごとく」の製作発表会見が11月5日、都内で行われ、主人公の四姉妹を演じる浅野温子荻野目慶子高岡早紀奥菜恵に加え、父親役の林隆三、母親を演じる加賀まりこが出席した。豪華な顔ぶれに、加賀は「みんな“修羅”を抱えた女優さんばかり。これはきっと成功する」と早くも太鼓判。高岡に対し、一部雑誌で報じられる事実婚の男性について質問が及ぶと、加賀が「今日はそんな話、ナシにしましょうよ。修羅のない女優なんて、いらないんだから」と助け舟を出し、貫録を見せつけた。

70歳の父に愛人がいると判明し、一見平和に思えた四姉妹の日常が揺らぎ始め、それまで隠し通してきた嫉妬や猜疑心があぶり出されるファミリードラマ。1979年にテレビ放送され、社会現象を巻き起こし、2003年には故森田芳光監督のメガホンで映画化もされた。

不倫中の長女・綱子を演じる浅野は「普通なら慶子ちゃんがやる役(笑)。自分にとっては挑戦できるチャンスだし、体当たりでやるしかない」と決意表明。夫の浮気を疑い、ノイローゼ気味の次女・巻子役の荻野目は80年放送のドラマ版パート2で、八千草薫演じる巻子の娘を演じており「当時のときめきと緊張感は、今も覚えている。33年経って、娘役だった私が巻子を演じさせていただき感無量。修羅場をくぐって、女優を続けて良かった」と思いを噛みしめた。

「すばらしい女優さんに囲まれ、いろいろ勉強させていただきたい」と緊張しきりの高岡は三女・滝子を演じ「生真面目で消極的な性格は、まず私には回ってこない役。でも家族の平和を願う気持ちは似ています」。自由奔放な末っ子・咲子役の奥菜は「若さゆえの勢いや甘えを演じられれば。私自身は三姉妹の長女なので、うちの妹を参考にしたい」と抱負を語った。

一方、林と加賀はすでに夫婦役でたびたび共演しており「今回も加賀さんに甘えたい」(林)、「この人は手がかかるのよ」(加賀)。そして加賀は「母親というよりは“五女”のつもりで、みんなに甘えようと思う」と不敵な笑みを浮かべていた。

舞台「阿修羅のごとく」は2013年1月11日~29日、東京・ル テアトル銀座で上演(大阪・名古屋公演あり)。

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