「メリダとおそろしの森」降板のブレンダ・チャップマン監督、米紙で手記発表
2012年8月17日 16:30

[映画.com ニュース] 「メリダとおそろしの森」の監督を途中降板したブレンダ・チャップマンが、米ニューヨーク・タイムズ紙で心境をつづった手記を初めて発表した。
ウォルト・ディズニーのストーリー部門で、「美女と野獣」や「ライオン・キング」などを手がけたチャップマンは、ドリームワークスの「プリンス・オブ・エジプト」で監督デビュー。その後、ピクサーに招へいされ、「メリダとおそろしの森」の監督として企画開発を行ってきたが、約1年半前に監督の座をマーク・アンドリュースに譲っている。
ピクサーでは、製作途中で監督が交代することは珍しくないが、チャップマンはピクサー初の女性監督として期待されていただけに、大きく報じられた。これまで無言を貫いてきたチャップマン監督は、手記で「女性がハリウッドで影響力を持つことは可能か?」というテーマのオピニオンページに、「Stand Up for Yourself, and Mentor Others」(自らの権利を主張し、若手を指導しなさい)と題したコラムを掲載した。
監督交代となった具体的な理由については述べられていないものの「過去1年半は、わたしにとって胸が張り裂けるほど辛い道のりでした」と胸のうちを明かしている。アニメーション業界では、実写映画にある米監督組合(DGA)のような組織がないため監督の立場が弱く、簡単に交代させられてしまうのが問題のひとつだと指摘。本人にとって何よりも辛かったのは、「女性として、母としての最もパーソナルな経験から生まれた物語を取り上げられ、よりによって男性に与えらてしまったことです」と説明する。
完成した作品は、自らのビジョンが反映される結果となったため「メリダとおそろしの森」は誇りに思っているという。しかしながら、男性が圧倒的に有利な映画業界で、女性が活躍するのは難しいと提言。「女性が意見を言ってもボツにされるのに、男性が同じことを言うと広く受け入れられることがしばしばあります。女性の重役がたくさん出てくるまでは、この状況は続くでしょう」。チャップマン監督は、自分たちの知識や経験を若い女性に授けることで、次の世代を育てようと呼びかけている。

PR
©2025 Disney and its related entities
関連ニュース





映画.com注目特集をチェック

ミッキー17
【史上最悪の“ブラック仕事”爆誕】転職したら“死ぬ→生き返る→死ぬ→生き返る”…無限労働だった話
提供:ワーナー・ブラザース映画

日本の映画料金は高すぎる…!?
【そんな人に朗報】衝撃の価格破壊!! 2000円→750円になる“神・裏ワザ”教えます
提供:KDDI

「イノセンス」4Kリマスター版
【いま観ずに、いつ観る?】公開20周年記念、劇場“初”公開!“究極”の「イノセンス」が解放される
提供:TOHO NEXT

石門
就活中に妊娠、卵子提供のバイト、生活に困窮…壮絶、しかし共感する驚愕体験【100%超高評価作】
提供:ラビットハウス

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

異常な映画みつけました
【クレイジー】壮大VFXを監督がほぼ1人で製作、完成に12年、正確に言うと未完成…面白すぎる
提供:Henge