岩井俊二&坂本龍一、映画音楽の難しさと魅力を語る
2012年8月7日 21:30

[映画.com ニュース] 音楽家の坂本龍一氏が監修する、音楽全集「commmons: schola」の第10巻「映画音楽(Film Music)」で選曲された楽曲を使用した名画を特集上映する「坂本龍一 Selections スコラ映画祭」が8月6~10日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催。坂本氏と岩井俊二監督が初日の6日、東京・アカデミーヒルズ六本木でトークショーを行った。
岩井監督は、死を与える者と死を求める者の危うい関係を描いた、約8年ぶりの長編最新作「ヴァンパイア」で劇中音楽を担当するなど、映画音楽への強いこだわりを持つ。プロデュースを手がける北川悦吏子監督の最新作「新しい靴を買わなくちゃ」では、坂本氏が音楽制作に参加し、コラボレーションが実現した。
幼少期から映画好きだったという坂本氏は、「高校時代が1番映画を見たかもしれません。ゴダール、フェリーニ、トリュフォーも見ましたし、名画座にも足を運びました。高倉健さんの映画もほとんど見たと思います」と自らの映画遍歴を述懐。岩井監督は、「フランシス・レイなどヨーロッパ系の映画音楽が好きでした。日本映画では音楽は劇伴だったので、坂本さんの『戦場のメリークリスマス』のインパクトはすごかったです。革命的でした」と坂本が生み出す音楽の魅力を語った。
音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ」としても活動する坂本氏は、「音楽には音楽のテンポと文法があるので、なるべく映画と一致させようとは思うんですけど、音楽が勝手に盛り上がってしまうこともあります。でも、音楽としては正解でも、映画音楽としてはダメなものもある」と映画音楽の難しさを説明した。
一方の岩井監督が「僕の場合、音楽のクセに映像のクセを合わせてみようかなと思ったりします。プロデュースした『虹の女神 Rainbow Song』という作品では、音楽がよかったのでそれに合わせて、最初は5秒だったシーンを40秒にした」と明かすと、坂本氏は「こんな優しい映画監督は世の中にいないですよ!」と驚きを隠せない様子。そして「映画のシーンの秒数に合うように、曲のテンポを直して頭から書き直すんですが、監督に『大変ですよ』と言ってもわかってくれない方が多い。これからは、岩井監督と仕事したい」と会場の笑いを誘った。
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