ロバート・アルトマン監督の初期傑作「三人の女」「クインテット」が初DVD化
2012年7月5日 19:00
[映画.com ニュース] 2006年に81歳で死去した名匠ロバート・アルトマン監督が70年代に発表した傑作「三人の女」(77)と「クインテット」(79)をキングレコードが初DVD化、7月11日に発売する。ハリウッドに媚びないスタイルで知られ、「M★A★S★H マッシュ」「ナッシュビル」など群像劇を得意とするアルトマン監督の、また一味違った魅力を味わえる初期の2作品だ。
「三人の女」は、アルトマン作品の常連で、スタンリー・キューブリックの「シャイニング」で一躍注目を集めたシェリー・デュバルと「キャリー」のシシー・スペイシクが、同じ職場になったことがきっかけで、正反対の性格を持ちながらもルームメイトになるふたりを演じ、女性の深層心理と、同じアパートに住む身重の画家の女(ジャニス・ルール)との奇妙なかかわりを幻想的に描く。
「クインテット」はポールニューマン主演、雪に閉ざされた極寒の未来都市を舞台に、クインテットと呼ばれる死のゲームに興じる無気力な住人たちから、氷のような絶望的な世界を辛らつな視点で映しだすSFスリラー。ビットリオ・ガスマン、フェルナンド・レイ、ブリジット・フォッセーら欧州の名優陣も出演しているが、日本では劇場未公開であるため、知る人ぞ知る異色作だ。
アルトマン監督の2作品のほか、ニコラス・ローグ監督の「錆びた黄金」「マリリンとアインシュタイン」、ボブ・ラフェルソン監督の「ブラックウィドー」「マリリンとアインシュタイン」、スティーブン・フリアーズ監督の「殺し屋たちの挽歌」、カレル・ライス監督「もうひとつのラブストーリー」も初DVD化され、同日発売する。各3990円。