水谷豊&伊藤蘭、28年ぶり共演 降旗監督作「少年H」で夫婦役
2012年3月8日 09:26
[映画.com ニュース] 俳優の水谷豊が、妹尾河童氏のベストセラー小説を降旗康男監督が映画化する「少年H」で、妻で女優の伊藤蘭と共演することがわかった。ふたりの共演は、1983~84年に放送されたドラマ「事件記者チャボ!」以来、実に28年ぶりのこととなる。
水谷が、最愛の妻・伊藤とタッグを組む。89年1月の結婚後、CMでの共演はあったが、初の夫婦役という形で夢の共演が実現する。「少年H」は、戦争まっただ中の神戸を舞台に、H(エッチ)と呼ばれた好奇心と正義感が人一倍おう盛な少年・妹尾肇が巻き起こす、愛と笑いと勇気の物語。映画では少年Hではなく、水谷演じる洋服屋の父親・盛夫が主人公という設定に置き換えられて描かれる。
5月にクランクインを控える水谷は、「戦前戦後という激動の時代を、主人公となる名もなき『家族』が必死に健気に乗り越えていく姿に、時代を越えて心を動かされます。そして、夫婦共演が実現したのも『少年H』の力に他なりません」と意欲満々。さらに、「尊敬する降旗監督のもとで、『少年H』の世界を生きようと思います」とコメントを寄せた。
妻・敏子を演じる伊藤は、原作を読んだときのことを「戦争という避けることのできない困難を前にしても、自己を見失わず地に足をつけて生き抜いた『少年H』にとても感銘を受けました」と述懐。だからこそ、「時が流れても決して色あせない物語の映画化に参加でき大変光栄です。これまで想像もできなかった夫婦共演ですが、30年という月日を経て、またともにひとつの目標に向かえるということは、大きな喜びです」と撮影を心待ちにしている様子だ。
撮影は、舞台となる神戸をはじめ栃木、群馬、茨城など全国でロケを行うほか、韓国でも大規模なロケを敢行するという。
「少年H」は、2013年夏に公開。