ケン・ローチ監督、イラク戦争の闇に迫った新作公開決定
2011年12月27日 17:30
[映画.com ニュース] イギリスの巨匠ケン・ローチ監督の最新作「ルート・アイリッシュ」が、2012年3月下旬に公開されることが決定した。
男の再生をコメディタッチに描いた前作「エリックを探して」から一変、戦争の民営化により非人道的な行為が多発したイラク戦争を、痛烈な批判を盛り込みながら映し出した。マーク・ウォーマック(「アンダー・ザ・スキン」)、アンドレア・ロウ、ジョン・ビショップ(「ヴァン・ダム in ディレイルド/ 暴走超特急」)らが出演している。
舞台は、イラク・バグダッド空港と市内の米軍管理区域を結ぶ道路、通称“ルート・アイリッシュ”。2003年の米軍によるイラク侵攻以降、テロ攻撃の第一目標とされる“世界危険な道路”として知られている。民間警備会社からバグダットに派遣された警備兵が主人公となり、“ルート・アイリッシュ”で命を落とした仲間の死因解明に乗り出す。
社会派として知られるローチ監督は、12月14日に発表されたバラク・オバマ米大統領の「イラク戦争終結宣言」に対し、「真のイラク戦争終結は、すべての戦争請負業者たちが、あの地から去って初めてなされると我々は信じている」というコメントを発表した。
「ルート・アイリッシュ」は、2012年3月下旬から全国で公開。