永山絢斗&田畑智子、W主演で「ふがいない僕は空を見た」映画化
2011年12月10日 07:00
[映画.com ニュース] 第24回山本周五郎賞を受賞した「ふがいない僕は空を見た」が映画化されることになり、永山絢斗と田畑智子がダブル主演を務めることがわかった。大胆な性描写も含まれるといい、「主人公・卓巳のおかれた環境や考え方が面白いと思った。周りを取り巻く人たちの内面や人間くささが魅力的」(永山)、「とてもやりがいのある女性だと興味が沸きました。今までに経験したことのない設定や思いや感情がたくさんあふれていて、ワクワクドキドキです」と意気込んでいる。
窪美澄が2010年7月に発表した同名作は、人間の「性」と「生」を赤裸々(せきらら)に、滑稽に、せつなくも温かい視線で描き、山本周五郎賞のほか2011年本屋大賞で2位に選ばれた。大胆な性描写もあるが、妊娠、出産という女性ならではの視点を通して、優しくも前向きなメッセージを残す良作だ。
原作に感銘を受けた佐藤現プロデューサーが映画化を企画し、タナダユキ監督にオファー。版元の新潮社には30件以上の映像化オファーが殺到していたというが、タナダ監督がメガホンをとるということが決め手になり、今企画に白羽の矢が立った。
コスプレが趣味の主婦・里美役の田畑は、タナダ監督から直々にラブコールがおくられた。「ただ単に演じるということではなく、体全体で表現してもらわないといけない難しい役。里美の抱える闇の深さを体現できる女優さんは、田畑さんしかいないと思った」。また、永山の起用についても「彼自身が持っている繊細な部分が、主人公の卓巳にぴったりだった。本人の中にないものは引き出せない。彼なら10代の複雑な感情を表現できると思った」とコメントを寄せた。
アニメの同人誌販売イベントで偶然知り合った卓巳とあんず(里美)。ふたりはあんずの自宅で逢瀬を重ねるが、それは日常的なものとなり、心からひかれ合う存在になっていく。しかし、ふたりの関係はあんずの夫に気づかれるだけでなく、行為を撮影された画像や動画が何者かによりネットなどにばらまかれていく……。ふたりのほか、窪田正孝、三浦貴大、原田美枝子らが出演。
「ふがいない僕は空を見た」は、2012年秋に公開。
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