染谷将太&二階堂ふみ、ベネチア新人賞は「日本の若者に向けた賞」
2011年9月11日 21:31
「行け!稲中卓球部」で知られる古谷実がギャグを封印して送り出した異色のコミックが原作で、ある事件をきっかけに破滅へと向かっていく15歳の少年と、彼を救おうとする少女の姿を描く。マルチェロ・マストロヤンニ賞は1998年に創設された、コンペ出品作に出演する俳優を対象にした新人賞。染谷と二階堂は現地時間6日に行われた公式上映のためにイタリア入りし、その後、園子温監督を残して帰国していた。
前夜ネットで受賞を知り、園監督から電話をもらったという染谷は「『これは本当なのか?』と思いました。今もまだフワフワしています」と感想を語る。その染谷からの電話で初めて受賞を知ったという二階堂も「いまでも嘘としか思えないです(笑)」とまだ実感がわかない様子だい。
現地での公式上映の際にはスタンディングオベーションが8分間も続いた。「劇中の『ガンバレ、スミダ』という日本語のセリフで声を掛けていただきました」(染谷)、「拍手がずっと止まらないで、ウルウル来ていました。日本に向けて『ガンバレ』と言っているのが伝わってきた」(二階堂)と現地の観客の反応を明かした。
東日本大震災を受けて監督は原作とは結末を変更し、実際に被災地でも撮影を敢行した。染谷は「(変更された)ラストを見て感動しました。園監督が『絶望ではなく希望に負けた。希望を持たざるを得なくなった』とおっしゃっていましたが、その通りの結末になっていると思う」と作品が描き出す前向きなメッセージを強調。最終日に行われた被災地での撮影を「どんな心情になるのか自分でも想像できなかったんですが、最初、真っ白になって言葉が出てこなかったです」と述懐した。その上で「園監督が(撮影を)決意していなかったらありえなかった映像であり、それを海外の映画祭に持って行けたことを誇りに思います」と力強く語った。
受賞について「この賞には、震災を受けて立ち上がっていく同世代の人々に向けての『がんばれ』という思いもあるのでは」と二階堂。染谷も「作品で描かれている、困難に立ち向かう若者のあがきに対して、素晴らしい賞をいただけた。僕らが日本人であり、日本の若者に対して賞をいただけたということに意味がある」とうなずき、今後、この作品を観る観客に向けて「前向きにとらえてほしい」と訴えた。
「ヒミズ」は、2012年春に全国で公開。
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