引退宣言のソダーバーグ、話題作「ハンガー・ゲーム」第2班監督に
2011年8月9日 11:33
[映画.com ニュース] 引退宣言をしているスティーブン・ソダーバーグ監督が、「ハンガー・ゲーム」の第2班監督を務めていると、indieWIREが報じた。
同作に参加する複数のスタッフのツイートから発覚したもので、エンターテインメント・ウィークリー誌の取材に対し、メガホンをとるゲイリー・ロス監督(「シービスケット」)もその事実を認めている。「ハンガー・ゲーム」は、スザンヌ・コリンズのヤングアダルト小説の映画化で、荒廃した未来を舞台にテレビ番組で殺し合いをすることを運命づけられた少女を描く3部作の第1弾。同じヤングアダルト小説が原作の「トワイライト・サーガ」に続くヒットシリーズになると期待されている。
すでに映画界からの引退を示唆しているソダーバーグ監督。すでに完成しているスパイ・スリラー「Haywire」(総合格闘家のジーナ・カラーノ主演)、マット・デイモン、ケイト・ウィンスレット、グウィネス・パルトロウ、マリオン・コティヤールら豪華キャスト共演のパンデミック・サスペンス「Contagion」、派手なコスチュームで人気を博したピアニストの伝記映画「リベラーチェ」や「0011ナポレオン・ソロ」として知られる米人気ドラマ「The Man from U.N.C.L.E.」の映画化など、現在準備中の数本をもって映画界から身を引くとみられている。
そんなソダーバーグ監督が、なぜ他人の作品の第2班監督を務めているのか不明だが、同作に親しいスタッフが参加しているようだ。ゲイリー・ロスの監督デビュー作「カラー・オブ・ハート」の製作総指揮を務めた縁があるほか、美術のフィリップ・メッシーナは「オーシャンズ11」や「エリン・ブロコビッチ」など、数多くのソダーバーグ作品を手がけている。
「ハンガー・ゲーム」はまだ撮影中であるにもかかわらず、2012年3月23日の全米公開が決定している。経験豊富で、撮影ペースが早いことで知られるソダーバーグ監督の助けを借りたのは賢明な判断といえそうだ。