原田芳雄さん遺作「大鹿村騒動記」上映延長が決定
2011年8月8日 13:02

[映画.com ニュース] 原田芳雄さんの遺作となった「大鹿村騒動記」のヒット御礼舞台挨拶が8月8日、東京・有楽町の丸の内TOEIで行われた。共演した大楠道代、石橋蓮司、佐藤浩市、松たか子が出席し、阪本順治監督が司会進行を担当。冒頭、松が「携帯電話の電源は切っていただき、マスコミ以外の写真撮影は一切禁止させていただきます」と客席にアナウンスしたり、阪本監督が佐藤に対し「特に聞くことねーや(笑)」と暴言を吐いたりと、笑いの絶えない舞台挨拶で、公開直後に旅立った原田さんをしのんだ。
7月16日に全国97スクリーンで封切り。現在は170スクリーン以上に拡大し、8月7日時点で動員15万人、興行収入1.5億円を記録している(1000円興行のため)。当初、上映期間は3週間だったが、反響の大きさから2週間の延長も決まっている。原田さんは7月11日に行われた完成披露試写会に車いすで出席。16日の初日舞台挨拶は「劇場に階段が多いから」という理由でやむなく欠席したが、直後の19日、強い思いを込めた同作の“船出”を見届けるように逝去した。
妻役の大楠は「ここに立つ私たちは同時に、悲しいことに遭遇し、気持ちが晴れない日々が続いていた。でもこうして作品がヒットし、評判も良いと原田さんに報告できるのはうれしいこと」と感無量の面持ち。石橋も「原田芳雄は大変喜んでいるはず」。キャスト陣は撮影後も交流が続いているといい「ふだんはあまりないこと。きっと大鹿村の精神的な村長である原田芳雄のおかげだと思う」と感慨もひとしおだ。
佐藤は「僕が言うのも失礼ですが、ベテラン勢が軽妙な演技をされている。そして阪本監督の奇抜さがない(笑)王道の演出。こういう映画を原田さんが残していかれたんだな」としみじみ。松は大楠から“本気のビンタ”を食らったシーンを笑顔で述懐していた。
7度目のタッグで原田さんを初の主演に迎えた阪本監督は、「肉体は失っても、意識や言葉が失われることはない。今もきっと、そのへんをピョンピョン飛び回っているはず」。佐藤のほうを見つめながら「かつて“ある俳優”と殴り合いのケンカをしたとき、間に入ってくれたのが原田さんだった」と思い出を語り、「原田さんのためにも、まだまだこの映画を売っていきたい」と思いを新たにした。
フォトセッションでは大楠が、原田さん愛用のテンガロンハットを手にし“6人”での記念撮影が行われた。
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