岸谷五朗&深田恭子「夜明けの街で」映画化で運命の“不倫愛”描く
2011年2月11日 06:00
[映画.com ニュース] 岸谷五朗と深田恭子が、東野圭吾のベストセラー小説を映画化する「夜明けの街で」に出演することが決まった。メガホンをとるのは、「ホワイトアウト」「沈まぬ太陽」の若松節朗監督。骨太な作品で知られる若松監督にとって、男女の機微を主軸に置く同作の演出は新境地開拓といえる。
累計発行部数120万部を突破した同名タイトルの原作は、横浜を舞台にし、東野がサザンオールスターズの代表曲のひとつ「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」に感化されて書いたことでも知られている。バッティングセンターでの偶然の出会いをきっかけに親しくなった上司・渡部和也(岸谷)と部下・仲西秋葉(深田)。渡部は不倫の関係におぼれながら、秋葉が時効を目前に控えた15年前の殺人事件の容疑者として疑われていることを知る。
岸谷は東野作品のファンだといい、同作を「ひとりの女性を愛してしまった男が燃え上がっていく幸せな部分と、実は表裏一体で、その裏側には必ず苦しみがくっついているという世界を描いた、とても珍しい作品だと思いました」と言及。だからこそ、自ら演じる役どころについて「渡部という男の魅力をどう表現していくか若松監督と模索しながら演じていますが、じっくりひとつずつ丁寧にやっていきます」と意気込んだ。
父の愛人が殺害される事件で真犯人の容疑をかけられながら、15年も沈黙を貫いてきた秋葉に扮する深田。「本当に意志が強い女性だと思いました。不倫という愛の形は共感できませんが、秋葉の心のせつなさや愛の強さを表現できればと思っています」。若松監督の演出については、「新しい深田恭子を出そうと、あらゆる方向から向かってきていただいているので少し怖くもありますが、出来る限り監督の要望にこたえられるよう取り組みたい」と決意をにじませている。
ラブストーリーが大好きだという若松監督は、「ホワイトアウト」や「沈まぬ太陽」でも、主人公たちの背景に“守らねばならない愛”を描いてきたという自負がある。それだけに、「今回はラブストーリーの部分を、背景ではなくクローズアップして撮ることができる! 『お!来たな!』って感じです(笑)」と意欲満々。2人に対しても、「岸谷さんは40代の男のもつ色気をどう出してくれるかに期待しています。深田さんには、アイドルを脱皮した大人の女の演技をものすごく期待しています!」と言葉に力を込めた。
同作のキーワードとなるのは、秋葉がふと口にする印象的なセリフにもある「3月31日」。時効成立を迎えるこの日を境に、2人は自らに課せられた“運命”の受け入れを余儀なくされることもあり、どのような結末を迎えるのか目が離せない。撮影は3月中旬までを予定。
「夜明けの街で」は、今秋に全国で公開。
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