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尾野真千子を悩ませた説明困難な「心中天使」待望の封切り

2011年2月5日 16:25

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待望の封切りに場内は満員御礼
待望の封切りに場内は満員御礼

[映画.com ニュース] 尾野真千子の主演最新作「心中天使」が2月5日、全国15スクリーンで公開。尾野とともに主演を務めた郭智博菊里ひかり(現・桜井ひかり)、一尾直樹監督が、東京・渋谷のユーロスペースで舞台挨拶を行った。

同作は、愛知・名古屋を拠点に活動する一尾監督に地元企業が出資し、2009年8月に全編名古屋ロケを敢行した。両親と実家で暮らしピアノを教えているだけのアイ(尾野)、妻子と別れて新しい恋人と暮らすユウ(郭)、母と恋人を他人事のように眺める女子高生のケイ(菊里)が主人公。自らの思いと裏腹な現実が充満し始めた心に、天空から“それ”が飛来し、全く交差することのなかった3人の心がリンクする姿を丹念に描く。

撮影から約1年半を経ての公開に、登壇者は喜びをかみ締めている様子だ。尾野は、「台本を読んだとき、1度では理解できなかった。完成して郭くんと見たのですが、『これをどう伝えたらいいんだろう……。どうしよう』と思いました」と舞台挨拶を前に悩んだことを振り返り、苦笑い。それでも、「私の見方では幼いころに体験したものが心の中でウズウズしている映画。不思議な気持ちにさせてくれます」と説明した。

郭は、自らの役どころと照らし合わせ「実生活でも結構ダメなんです。言えないくらいダメなんです。ふつうのダメなんです」。これには、尾野が「格好いいですよ~。手品ができるので、現場を盛り上げる素質があるんです」とフォローするも、当の本人は「いや、でも本当にダメなんです」と話し、場内を笑わせていた。

また、尾野演じるアイの母親役に扮した萬田久子から、一尾監督に届けられた手紙が披露されるひと幕も。「透明感のある映画で、夏休みのお昼寝のような感慨を覚えた。監督とは、作品のように無意識のなかで出会えた」とつづられており、一尾監督は相好を崩して喜んでいた。

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