金メダル置き忘れ事件の小林孝至、俳優デビューしていた
2011年1月9日 00:09

[映画.com ニュース] 2005年に完成したものの、製作会社のトラブルから公開が延期されていた幻のオムニバス映画「オボエテイル」の初日舞台挨拶が1月8日、東京・新宿K's cinemaで行われ、88年のソウル五輪で金メダリストを獲得した元レスリング選手の小林孝至が同作で俳優デビューを飾っていたことが明らかになった。舞台挨拶には小林をはじめ、村上淳、渡辺真起子、永井穂花(子役)、メガホンをとった芳田秀明監督、明石知幸監督、久保朝洋監督が登壇した。
盛岡にこだわり、ミステリー作家として活躍する高橋克彦の「遠い記憶」「前世の記憶」「緋い記憶」を、日活撮影所出身の芳田監督、明石監督、久保監督が全編盛岡ロケで映画化。5年前に完成し「第9回みちのく国際ミステリー映画祭2005in 盛岡」で正式招待上映されたが、お蔵入りになっていた。1月21日にDVD発売が急きょ決まり、3人の監督が「何としても映画館で公開したい」と上映にかかる経費を自己負担し、公開へと踏み切った。
オリンピック後、金メダルを電話ボックスに置き忘れた事件でも知られる小林は、「前世の記憶」に小柄な雇われ清掃員役で出演。この日は一観客として客席にいたところ、壇上の明石監督から登壇するよう促された。「どうしても映画が見たくて、勝手に来ちゃいました」と照れ笑いする小林は、娘役を務めた永井と5年ぶりの再会を果たした。
また、「遠い記憶」に出演する村上は「本当に感無量。やっぱり映画は残るんだなと実感した。これからも(映画づくりを)頑張っていきたい」。渡辺は「緋い記憶」で香川照之と共演し、「私が何度もNGを出してしまった。でも香川さんは100回やっても100回同じ演技ができる方」と舌を巻いた。
一方、映画公開に尽力した監督たちは皆、感慨深げ。明石監督は、「詳しい話をすると差し支えあるが(笑)、製作会社が引越しした際に35ミリのフィルムが行方不明になり、宣伝用のスチールも失われた。数奇な運命をたどった作品が公開されることになり、一同感激している」。芳田監督は「ほとんど明石監督が孤軍奮闘し、僕なんて『良かった、良かった』と拍手していただけ」と笑いを誘い、久保監督は公開を待たずに急死した美術スタッフに追悼の意を表していた。
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