台湾で動員記録「モンガに散る」、ヒットの理由は観客との“共鳴”
2010年10月24日 15:31

[映画.com ニュース] 台湾で本年度最高の観客動員を記録した「モンガに散る」が10月24日、第23回東京国際映画祭の「アジアの風」部門「台湾電影ルネッサンス2010~美麗新時代」で上映され、主演のイーサン・ルアン、マーク・チャオ、ニウ・チェンザー監督、プロデューサーのリー・リエがTOHOシネマズ六本木ヒルズでティーチインに出席した。
1980年代の台北、複数の組織が抗争を繰り広げる歓楽街モンガを舞台に、裏社会に足を踏み入れた若者たちのきずなと運命を描いた人間ドラマ。ルアンは不良グループのなかで随一の切れ者・モンクを、チャオはいじめられっ子から極道の道に進むモスキートを演じた。ルアンは第47回台湾金馬奨の主演男優賞にノミネートされたことでも知られている。
ルアンは、「男の友情が熱く描かれた作品」と力強くアピール。モンクがのぞかせるクライマックスでのせつない表情について、「すべては兄弟分との友情のため。誤解がもとで悲しい結末をたどるが、仲間のためにするべきことをした。もう思い残すことなどないという“解脱”の心境だったと思う」と語った。一方のチャオも、「長い撮影を通して、共演者の間にも本当の友情が生まれた。演技を越えて、役を生きた感覚です」と熱い友情をアピールしていた。
プロデューサーとして、同作と「orzボーイズ!」を立て続けにヒットさせたリエは、「ヒット作を生み出すのは、難しいことではない。大切なのは、観客が共鳴できるかどうか。私自身、自分で感動できるシナリオを映画化している」。 ニウ監督は、イタリア人の観客から前日のグリーンカーペットに不参加だった理由を問われ「気にしていない。こういうことは一度ならず起こっているもの」と説明した。
「モンガに散る」は12月18日から公開。
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