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山本寛監督、引退覚悟で臨むオリジナルアニメ「フラクタル」発表

2010年8月10日 07:01

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ヤマカン新作はノイタミナ枠で 放送のオリジナル
ヤマカン新作はノイタミナ枠で 放送のオリジナル
(C)フラクタル製作委員会

[映画.com ニュース] “ヤマカン”の愛称で知られる山本寛監督が、オリジナルアニメーション「フラクタル」を手がけることが分かった。「もやしもん」「東のエデン」など多くの話題作を世に送り出してきたフジテレビ系列の深夜アニメ枠「ノイタミナ」で、2011年1月から放送開始。山本監督とノイタミナのコラボレーションは今回が初めてとなる。

「らき☆すた」「かんなぎ」「涼宮ハルヒの憂鬱」といった人気アニメを手がけ、現在公開中の「私の優しくない先輩」で実写映画にも進出した山本監督は、今回の新作発表にあたり声明文を発表。「アニメについて随分悩みました。もう一年以上になるでしょうか。それくらいずっと。それでも細々とアニメにかかわったり、いろんなところでアニメについて語ったりし続けていましたが、語れば語るほど、考えれば考えるほど、暗たんたる気持ちでいっぱいになる、そんな毎日でした」と心境を吐露している。「もうアニメはダメかもしれない」という言葉が脳裏をよぎりながらも、「ここであきらめるのは、あまりに後ろめたい。自分をここまで育ててくれたアニメに、あまりに不義理なのではないか」と新作に取り組む意思を固めた。

同作の舞台は、世界を管理する「フラクタル・システム」が完成し、人類が働かなくても生きていくことができる未来世界。システム完成から1000年の時が流れ、フラクタルが崩壊しはじめたあるとき、ナゾの少女フリュネと出会った少年クレインが、世界の秘密に迫る旅に出る姿を描く冒険ファンタジーだ。

画像2(C)フラクタル製作委員会

黒執事」シリーズや「True Tears」「とらドラ!」などで知られる岡田麿里がシリーズ構成。オタクカルチャーから政治まで幅広く語れる批評家で、初めて執筆したSF小説「クォンタム・ファミリーズ」が第23回三島由紀夫賞を受賞した東浩紀がストーリー原案として参加する。また、人気ライトノベル「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」でイラストを担当したイラストレーターの左がキャラクター原案、「宇宙ショーへようこそ」のA-1 Picturesがアニメーション制作と、気鋭のクリエイターが集結する。

山本監督は、「犬死覚悟で、もう一本だけアニメを監督してみようと思います。これは本当の意味で、わが身を賭した勝負となるでしょう。これが失敗すれば引退も辞さない。覚悟はもうできています」と決意を表明している。

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