三谷幸喜、3年ぶり新作「ステキな金縛り」は深津絵里&西田敏行主演
2010年6月3日 05:00
[映画.com ニュース] 三谷幸喜監督の最新映画が「ステキな金縛り」に決まり、主演を深津絵里と西田敏行が務めることになった。三谷監督にとって、「THE 有頂天ホテル」(2006)を製作する以前から温めてきた11年越しの渾身(こんしん)の企画が始動した。
「THE 有頂天ホテル」では観客動員470万人、興行収入60億8000万円を記録し、豪華キャストを総動員した前作「ザ・マジックアワー」(08)は興収39億円を突破。5作目となる今回は、深津演じる三流弁護士のエミがある殺人事件の弁護を担当することになり、被告人のアリバイを唯一証明できる落ち武者の幽霊を法廷に引っ張り出すという、サスペンスやファンタジーの要素を盛り込んだコメディだ。
深津は、「ザ・マジックアワー」に続く出演に「三谷作品でしかありえないこのタイトル。金縛りがステキかどうかは分かりませんが、ステキな共演者の皆さんとステキな作品になるよう頑張りたいと思います」と気合をみなぎらせている。三谷監督からのラブコールに3作連続で応えた西田が扮するのは、落ち武者の幽霊・更科六兵衛。「三谷コメディの真髄に触れられるような、最高のレベルの作品に達したいなと意気込んでおります」という言葉通り、5月30日にクランクインした現場では、アドリブを取り入れたセリフでスタッフを笑いの渦に巻き込んでいるという。
約3年ぶりのメガホンとなる三谷監督は、「今回は法廷サスペンスでもあり、幽霊ファンタジーでもあり、そして最後はぐっとくる感動ドラマでもあります。どうですか、どんな話しかさっぱり分からないでしょう!」とほくそ笑んでいる。タイトルについても、「ますます何だか分からないですよね。確かなのは、この映画を見れば金縛りのイメージが変わるということ。ちなみに愛称は『ステカナ』でお願いします」とコメントを寄せた。
共演陣には、三谷組の常連と新顔がバランスよく結集。殺害された資産家の妻と、その妹で真犯人の二役を演じる竹内結子、六兵衛の子孫の歴史学者に扮する浅野忠信が初参戦し、これまでのイメージを払拭する三谷流演出に臨む。また、阿部寛、中井貴一、唐沢寿明、深田恭子が出演するほか、篠原涼子は「THE 有頂天ホテル」のヨーコ役、佐藤浩市は「ザ・マジックアワー」の村田大樹役で“再登板”するなど、前作に見劣りすることのない面々が顔をそろえる。
「ステキな金縛り」は東宝配給で、2011年秋に全国で公開。