オスカー俳優デンゼル・ワシントンのブロードウェイ舞台に賛否両論
2010年4月30日 11:27
[映画.com ニュース] オスカー俳優デンゼル・ワシントンが、2005年のシェイクスピア公演「ジュリアス・シーザー」以来、5年ぶりにブロードウェイに復帰した舞台「フェンシズ(原題)」が4月26日、米ニューヨークで開幕した。上演後、ワシントンのパフォーマンスについて批評家らは「堂々と支配していた」「空虚で中身がない」と賛否両論だった。
同作は、オーガスト・ウィルソンの戯曲を舞台化。1957年のアメリカ・ピッツバーグを舞台に、アフリカ系アメリカ人でメジャーリーガーにあこがれていた清掃業者トロイと、その家族が味わう貧困と葛藤(かっとう)を描く。ワシントンは、87年に名優ジェームス・アール・ジョーンズが演じて一躍有名になった主人公トロイ役に扮している。
米ニューヨーク・タイムズ紙の批評家は、ワシントンがジョーンズとは違う、人間味のある独自のトロイ像を体現したと絶賛。しかし、米ニューヨーク・デイリーニューズ紙は、ワシントンは圧倒的な存在感を示したが、演技は過度なメロドラマ調によって空回りし、興奮よりも疲労を感じたと評した。
舞台「フェンシズ」は7月11日まで上演。