山田洋次監督、ベルリン特別功労賞に1600人が拍手「一生の記念」
2010年2月21日 14:03

[映画.com ニュース] 山田洋次監督が2月20日(現地時間)、第60回ベルリン国際映画祭のクロージング作品に選出された「おとうと」の上映前にスピーチを行った。メイン会場となるベルリナーレ・パラストは約1600席が観客で埋め尽くされ、特別功労賞に当たるベルリナーレ・カメラを受賞した山田監督には喝さいがおくられた。
同賞を日本人が受賞するのは市川崑監督(00)、熊井啓監督(01)に続き3人目。山田監督は、「おとうと」が市川監督の同名作から着想を得て製作したことに触れ、「市川監督は今から10年前にこのホールでこの賞を受賞しています。だから僕は、今は亡き市川監督に『僕もあなたと同じ賞をもらいました』と報告したいと思います。ベルリナーレ関係者の皆さまに心からお礼を申し上げます。そして、会場の皆さん、どうもありがとう」と万感の思いを込めて話した。
また、吉永は「ベルリンの皆さま、こんばんは。このベルリン映画祭に3度目の参加をすることができて、私はとても幸せです。2年前に『母べえ』が上映されたときの温かい拍手が、今でも私の胸の中に残っています。そして、『おとうと』も皆さまの心に残る映画になることを願っています」とドイツ語で挨拶し、大きな拍手を浴びていた。

山田監督は上映後、報道陣に「あんなにすごい歓声、拍手は想像していませんでした。この受賞は一生の記念になると思う。長年の功労に贈られたのであれば、これはみんなでもらった賞だと思う」と感無量の面持ちでコメント。吉永も、「授賞式に立ち会えただけでうれしいです。あたたかな拍手に胸がいっぱい。2年前の『母べえ』では悲しい思いをしましたが、その悲しみが今回の喜びのための前奏曲だった気がします」と笑顔で答えた。
また、前日19日にはフォーラム部門に出品された「京都太秦物語」で共同監督を務めた阿部勉、主演の海老瀬はなと舞台挨拶に立った山田監督。同映画祭で、同じ監督による新作2本が上映されるのは非常に珍しいケースだ。
「おとうと」は、「十五才・学校IV」以来10年ぶりとなる山田洋次監督の現代劇。東京で誠実に生きてきた姉と、大阪で問題ばかり起こしてきた弟の再会と別れを描き、家族とは何かに迫る。1月30日に全国304スクリーンで公開され、現在までに観客動員130万人、興行収入10億円を突破。公開4週目を迎えた現在も幅広い層に受け入れられ、息の長い興行が展開されている。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ガンニバル
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」にハマるのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー

BETTER MAN ベター・マン
【観ないとぜっったい後悔する】「グレショ」監督最新作!ラスト5分の破壊力に、感動を超えて放心状態
提供:東和ピクチャーズ

劇場版モノノ怪 第二章 火鼠
同僚にあまりにオススメされるので、ミリしらで観たら不覚にも秒で沼にハマって大変なことになった話
提供:ツインエンジン

すごすぎて言葉にならない映画
【人類史上最悪の“ブラック仕事”爆誕】よく考えずに転職したら…死んで生き返る“無限労働”だった
提供:ワーナー・ブラザース映画

日本の映画館は高すぎる!?
【そんなあなたに…衝撃の価格破壊!】2000円→750円になる裏ワザあります
提供:KDDI

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

感想投稿で豪華賞品が当たる!
「ガンニバル」シーズン1をちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)