浅田次郎、田中裕子演じる西大后を絶賛 日中合作ドラマ「蒼穹の昴」試写会
2009年12月5日 13:43
[映画.com ニュース] 作家・浅田次郎が中国を舞台に書いた歴史長編小説をドラマ化、来春スタートするNHK衛星ハイビジョン「蒼穹の昴」の第1話試写会が12月4日、都内の同局で行われ、浅田と主演の田中裕子が出席した。
浅田の最高傑作とも称される「蒼穹の昴」は、清朝末期の舞台にした壮大なスケールの物語で、権力者・西大后の命運とともに絡めとられる2人の若者たちの夢や希望を描いてゆく。今回、日中共同制作の形でついにドラマ化が実現。中国で実寸大の紫禁城など巨大セットを組み、今年の4月から7月にかけて撮影が行われた。
中国人キャストに混じり西大后を演じきった田中は「想像もしていなかった役でしたが、演じるうちに国や時間を超えて人物像に辿りつけることができるんじゃないかと思いました」と振り返り、「(日本人と中国人で)互いに言葉が通じないけれど、心の言葉が通じ合ったと思える瞬間がありました。本当にうれしかったですね」と感慨深げ。浅田は「ロケでお会いしたんですが、そこに西大后がいるような錯覚に陥りましたよ。ほかで西大后を撮るとなったら、また声がかかるんじゃないですか」と、その演技を絶賛した。
原作はこれまで映像化は不可能と言われてきたもの。それを実現させた日中合作の力に、浅田は「正直びっくりしました。これは今までにない大きなドラマになるんじゃないかと思います。(ドラマ化は)無理だろうと思っていたんですけどねえ」と唸っていた。
「蒼穹の昴」は、NHK衛星ハイビジョンで来年1月2日より毎週土曜夜10時放送。全25話。(映画.com×文化通信.com)