フランス犯罪王の映画、主人公は「ゴルゴ13」にも登場していた
2009年11月5日 17:28

[映画.com ニュース] バンサン・カッセル主演で、実在したフランスの犯罪王ジャック・メスリーヌの生き様を2部作で描いた「ジャック・メスリーヌ/フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男」が、11月7日より2部作同時公開となるが、同作の主人公ジャック・メスリーヌが、あの人気長寿漫画「ゴルゴ13」でもかつて描かれていたことが分かった。
ジャック・メスリーヌは70年代に世間を騒がせたギャング。巧みな変装で「千の顔を持つ男」とも呼ばれ、4回の脱獄と32回の強盗歴があるという男だ。1936年12月28日に生まれ、79年11月2日に射殺されてその生涯を閉じた。映画では女を愛し、仲間を裏切らず、権威や制度を憎んだ男としてのメスリーヌが描かれている。メスリーヌ自身が獄中で執筆した自伝を、「アサルト13 要塞警察」のジャン=フランソワ・リシェ監督が映画化。09年の仏セザール賞で主演男優賞、監督賞ほか計3部門を受賞し、08年の第21回東京国際映画祭でもカッセルが最優秀男優賞を受賞している。
そんなメスリーヌが「ゴルゴ13」に登場しているのは、コミック47巻に収録されている「メスリーヌの猫」。メスリーヌの死後、彼の情婦だったジャヌーが、メスリーヌを裏切った相手の敵打ちをゴルゴに頼むという話(ジャヌーも実在した人物で、映画ではジャンヌという名で、セシル・ドゥ・フランスが演じている)。銃撃されたメスリーヌの姿などが、本物そっくりに描かれている。「ゴルゴ13」作者のさいとう・たかをは、映画について「バンサン・カッセルは好きな俳優の1人だが、今回の“ジャック・メスリーヌ”は見事にはまり役。生き生きと犯罪王メスリーヌを演じている。まさにバンサン・カッセルあっての映画である」とコメントを寄せている。
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