ディズニーの自然ドキュメンタリー第1弾、監督の訴えは世界に届くか?
2009年8月21日 12:00
[映画.com ニュース] 故ウォルト・ディズニーがかつてアニメーション映画とともに自然ドキュメンタリー映画を手がけていたことから、ディズニーが新たに立ち上げたネイチャードキュメンタリーのレーベル「ディズニーネイチャー」。その第1弾となる、アフリカ・タンザニアのナトロン湖に生息するフラミンゴの生態を追った「ディズニーネイチャー/フラミンゴに隠された地球の秘密」のマシュー・エバーハード監督は、「ディズニーの名の下で発表されれば、より多くの観客に見てもらえるはず」と、「ディズニーネイチャー」として作品が世に出ることに意義を感じている。
舞台はタンザニアのナトロン湖。湖水の毒性が強く、ほとんどの生物が生息できない過酷な環境ながらも、毎年雨季になると100万羽のフラミンゴが飛来し、出産、子育てをする。しかし、ナトロン湖は現在、国立公園などに指定されておらず、法的に保護されていない状態だ。
「ナトロン湖は世界的な資源。100万羽のフラミンゴが飛来するという、自然科学史史上最大級ともいえるスペクタクルを生み出している場所であり、その場所やそこで生きる生物たちを人類が守ることができなければ、この世界に希望というものはなくなってしまうのではないかと思う。私はドキュメンタリー作家であると同時に、環境保護活動家でもあるので、タンザニアの政府高官や環境大臣にもこの映画を見てもらい、保護に対する認識を深めてもらっている。この作品を通してより多くの人にこの場所を知ってもらうことが大切で、その意味でもディズニーは最良のパートナーだと思う」
近年、「ディープ・ブルー」「アース」など日本でも自然ドキュメンタリー映画が興行的にも成功しているが、エバーハード監督も「それはとても良いことだと思う」と語る。
「TVのそれに比べ、映画の自然ドキュメンタリーは、『体験』させることに重きが置かれている。自然の偉大さ、素晴らしさ、美しさを理解するには、やはり目で見てもらい、まるでその場所を訪れているような感覚を得てもらうことが一番。だから、このジャンルの作品が人気を得ているのは歓迎すべきことだと思う」
「ディズニーネイチャー/フラミンゴに隠された地球の秘密」は8月28日公開。
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